公開日 2013年11月17日
税額の算出方法
固定資産税の税額計算は次のような手順にしたがって行います。
- 固定資産を評価し、価格(評価額)を決定します。
- 決定した価格を基に、課税標準額を算定します。(※)
- 算定された課税標準額から、税額を算出します。
税額=課税標準額×税率
※住宅用地の特例等がある場合、特例後の額が課税標準額になります。
税額の計算例
例とする固定資産の内容
土地
- 評価額 10,800,000円
- 地積120平方メートルの宅地(整形地)
- 正面路線価 1平方メートルあたり90,000円
- 価格 90,000円×120平方メートル
家屋
- 評価額 8,000,000円
- 床面積100平方メートルの木造2階建て家屋
- 前年7月に新築された専用住宅
1. 土地の課税標準額の算出
住宅用敷地であるため、住宅用地特例を適用し、課税標準額を求めます。
固定資産税
(土地の評価額)10,800,000円×(住宅用地特例率)6分の1=(土地の課税標準額)1,800,000円
都市計画税
(土地の評価額)10,800,000円×(住宅用地特例率)3分の1=(土地の課税標準額)3,600,000円
※この例では、地積が200平方メートル以下のため、小規模住宅用地の特例を適用しています。
※実際には、負担調整措置の適用により、より少ない課税標準額となる場合があります。
2. 家屋の課税標準額の算出
家屋は原則として、評価額がそのまま課税標準額になります。
固定資産税
(家屋の評価額)8,000,000円=(家屋の課税標準額)8,000,000円
都市計画税
(家屋の評価額)8,000,000円=(家屋の課税標準額)8,000,000円
3. 課税標準額の合計
土地と家屋の課税標準額を合計します。
固定資産税
(土地の課税標準額)1,800,000円+(家屋の課税標準額)8,000,000円=(課税標準額の合計)9,800,000円
都市計画税
(土地の課税標準額)3,600,000円+(家屋の課税標準額)8,000,000円=(課税標準額の合計)11,600,000円
※課税標準額の合計に1,000円未満の端数があるときは、これを切り捨てます。
4. 税額の算出
課税標準額の合計に税率を乗じて、税額を求めます。
固定資産税
(課税標準額の合計)9,800,000円×(税率)1.4%=(算出税額)137,200円
都市計画税
(課税標準額の合計)11,600,000円×(税率)0.3%=(算出税額)34,800円
5.家屋の軽減額の算出
新築家屋であるため、新築家屋に対する軽減措置の対象となります。
固定資産税
(家屋の課税標準額)8,000,000円×(税率)1.4%=(家屋相当税額)112,000円
(家屋相当税額)112,000円×(軽減措置の率)2分の1=(軽減額)56,000円
※新築家屋軽減措置の適用には一定の要件(家屋の評価方法参照)があります。また都市計画税には適用されません。
6. 年税額の算出(合計-新築軽減措置の適用分)
算出税額より、軽減額を差し引き、年税額を求めます。
固定資産税
(算出税額)137,200円-(減額される額)56,000円=(確定税額)81,200円
都市計画税
(算出税額)34,800円=(確定税額)34,800円
年税額(確定税額の合計)
(固定資産税確定税額)81,200円+(都市計画税確定税額)34,800円=(年税額)116,000円
※この例では、新築軽減措置の適用期間は、新築後3年度分となります。