公開日 2016年08月01日
更新日 2026年02月24日
このページでは、交野市の水資源、地下水についてご紹介します。
1.交野の水道水源
交野市の家や公園などにある、蛇口から出てくる見慣れた水道水。このうち約8割は、交野の地面の下を流れる地下水から作られた水です。
約2割は、村野浄水場で処理された淀川の水です。
市内には17の井戸があり、場所によって最深部が地下200~300mの深さがあり、集水のストレーナの位置は50〜280mに設置しています。
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| 井戸 | 井戸を掘るボーリングマシーン | 櫓を組み、地下水のある場所までパイプを挿入する |
2.地下水と川の水の違い
地下を流れる地下水に対して、地上を流れる河川の水を表流水と呼びます。
日本の水道水の水源は、約7割を表流水が占めています。
それぞれの水源には、一般的に次のような特徴があります。
表流水
地表面を流れているために、外気温の影響を受け水温が上下しやすいです。
また、大雨などによる水質の汚濁を受けやすく、水質が安定しません。反面、安定して大量の取水ができます。
水質が一時的に汚濁しても、水の流れがあるために比較的早く影響を脱しやすい特徴があります。
地下水
地下深くを流れているために、外気温の影響を受けにくく、水温が年間を通して一定しています(※1)。
また、大雨などによる影響も受けず、地中でろ過が行われるために濁りが少なく、水質が良好です。反面、水の流れが少ないために一度汚濁するとその影響は長く続いてしまいます。
交野の地下水は年間を通じて約18℃。
夏は冷たく、冬は暖かく感じます。(※2)
(※1)深井戸水の場合。深さ10~30メートル程度の浅井戸水の場合、地上からの影響を受けることもあります。
(※2)実際に交野市内で使われている水道水の温度は、約12~25℃と幅があります。表流水の浄水(企業団水)が混合しているためです。
3.地下水の水質
浄水前の交野の地下水の水質結果は次の表のとおりです。(※3)
各項目の解説については、水質基準をご覧ください。
| 項目名 | 水質基準値 | 測定結果 | 項目名 | 水質基準値 | 測定結果 | |||
| 1 | 一般細菌 | 100個/mL | 0個/mL | 27 | 総トリハロメタン | 0.1mg/L 以下 |
0.01mg/L 未満 |
|
| 2 | 大腸菌 | 検出されないこと | 検出せず | 28 | トリクロロ酢酸 | 0.03mg/L 以下 |
0.003mg/L 未満 |
|
| 3 | カドミウム及びその化合物 | 0.003mg/L 以下 |
0.0003mg/L 未満 |
29 | ブロモジクロロメタン | 0.03mg/L 以下 |
0.003mg/L 未満 |
|
| 4 | 水銀及びその化合物 | 0.0005mg/L 以下 |
0.00005mg/L |
30 | ブロモホルム | 0.09mg/L 以下 |
0.009mg/L 未満 |
|
| 5 | セレン及びその化合物 | 0.01mg/L 以下 |
0.001mg/L 未満 |
31 | ホルムアルデヒド | 0.08mg/L 以下 |
0.008mg/L 未満 |
|
| 6 | 鉛及びその化合物 | 0.01mg/L 以下 |
0.001mg/L 未満 |
32 | 亜鉛及びその化合物 | 1.0mg/L 以下 |
0.1mg/L 未満 |
|
| 7 | ヒ素及びその化合物 | 0.01mg/L 以下 |
0.001mg/L 未満 |
33 | アルミニウム及びその化合物 | 0.2mg/L 以下 |
0.02 mg/L 未満 |
|
|
8 |
六価クロム化合物 | 0.02mg/L 以下 |
0.002mg/L 未満 |
34 | 鉄及びその化合物 | 0.3mg/L 以下 |
4.0 mg/L (年平均) |
|
| 9 | 亜硝酸態窒素 | 0.04mg/L 以下 |
0.004mg/L 未満 |
35 | 銅及びその化合物 | 1.0mg/L 以下 |
0.1mg/L 未満 |
|
| 10 | シアン化物イオン及び塩化シアン | 0.01mg/L 以下 |
0.001mg/L 未満 |
36 | ナトリウム及びその化合物 | 200mg/L 以下 |
16.2mg/L (年平均) |
|
| 11 | 硝酸態窒素および亜硝酸態窒素 | 10mg/L 以下 |
0.20mg/L (年平均) |
37 | マンガン及びその化合物 | 0.05mg/L 以下 |
0.33mg/L (年平均) |
|
| 12 | フッ素及びその化合物 | 0.8mg/L 以下 |
0.11mg/L (年平均) |
38 | 塩化物イオン | 200mg/L 以下 |
7.0mg/L (年平均) |
|
| 13 | ホウ素及びその化合物 | 1mg/L 以下 |
0.1mg/L 未満 |
39 | カルシウム、マグネシウム等(硬度) | 300mg/L 以下 |
59.0mg/L (年平均) |
|
| 14 | 四塩化炭素 | 0.002mg/L 以下 |
0.0002mg/L 未満 |
40 | 蒸発残留物 | 500mg/L 以下 |
170mg/L (年平均) |
|
| 15 | 1,4-ジオキサン | 0.05mg/L 以下 |
0.005mg/L 未満 |
41 | 陰イオン界面活性剤 | 0.2mg/L 以下 |
0.02mg/L 未満 |
|
| 16 | シス-1,2-ジクロロエチレン及びトランス-1,2-ジクロロエチレン | 0.04mg/L 以下 |
0.004mg/L 未満 |
42 | ジェオスミン | 0.00001mg/L 以下 |
0.000001mg/L 未満 |
|
| 17 | ジクロロメタン | 0.02mg/L 以下 |
0.002mg/L 未満 |
43 | 2-メチルイソボルネオール(2-MIB) | 0.00001mg/L 以下 |
0.000001mg/L 未満 |
|
| 18 | テトラクロロエチレン | 0.01mg/L 以下 |
0.001mg/L 未満 |
44 | 非イオン界面活性剤 | 0.02mg/L 以下 |
0.01mg/L 未満 |
|
| 19 | トリクロロエチレン | 0.01mg/L 以下 |
0.001mg/L 未満 |
45 | フェノール類 | 0.005mg/L 以下 |
0.0005mg/L 未満 |
|
| 20 |
ベンゼン |
0.01mg/L 以下 |
0.001mg/L 未満 |
46 | 有機物(全有機炭素(TOC)の量) | 3mg/L 以下 |
0.5 mg/L (年平均) |
|
| 21 | 塩素酸 | 0.6mg/L 以下 |
0.06mg/L 未満 |
47 | pH値(酸・アルカリの液性) | 5.8~8.6 (7で中性) |
6.7 (年平均) |
|
| 22 | クロロ酢酸 | 0.02mg/L 以下 |
0.002mg/L 未満 |
48 | 味 | 異常でないこと | − | |
| 23 | クロロホルム | 0.06mg/L 以下 |
0.006mg/L 未満 |
49 | 臭気 | 異常でないこと | 微金気臭 | |
| 24 | ジクロロ酢酸 | 0.03mg/L 以下 |
0.003mg/L 未満 |
50 | 色度 | 5度以下 | 7.8度 (年平均) |
|
| 25 | ジブロモクロロメタン | 0.1mg/L 以下 |
0.01mg/L 未満 |
51 | 濁度 | 2度以下 | 4.2度 (年平均) |
|
| 26 | 臭素酸 | 0.01mg/L 以下 |
0.001mg/L 未満 |
(※3)令和6年度 水質試験成績書(交野市水道局)より
地下水は、水質基準適用外ですが、汲み上げた地下水そのままの時点で、ほとんどの項目で測定結果が基準値を大きく下回る、清浄な水であることがわかります。
基準値を超えているのは鉄とマンガンで、これは交野の地層に由来するものです。
もちろんこれら物質は、浄水過程で微生物の鉄バクテリアによって除去され、水道水中からはほとんどすべて取り除かれています。
味については、Q&Aのページで解説がありますので、こちらをご覧ください。
4.地下水のでき方
雨や雪が地面に浸透することによって、地中に地下水が蓄えられます。
地層には水を通しにくい粘土質の難透水層と通しやすい砂利質の帯水層があり、汲み上げて利用できる地下水はこの帯水層に存在しています。
また地下水にも「不圧地下水」「被圧地下水」という種別があり、深井戸は被圧地下水から取水しています。
被圧地下水は、存在する帯水層の上下が難透水層で挟まれている地下水で、これは山地に降った雨が地層の勾配に沿って地下を流れてきたものです。
水が土の中を移動する速度は遅く、交野市の地層内では1秒に20~50マイクロメートル進みます(※4)。
1マイクロメートルは1ミリの千分の一なので、一日で平均3メートル程度しか進まないことになります。
山間部に降った雨が地面に浸透し、深井戸で利用している地下水脈までたどり着くまでには長い時間がかかるのです。
今現在汲み上げている交野の地下水は、場所にもよりますが、古いもので30年ほど前の降雨が地中に浸透したものもあると推定されています(※5)。
今の水を粗末に扱ったら、次の子供たちの世代が大きくなった時に影響が出てきてしまいます。
水は交野市が誇る貴重な資源。大事に扱ってくださいね。
(※4)平成9年度交野市地下水報告書より。速度は形成している地層の性質により、場所ごとに若干異なります。
(※5)交野市における断層・地下水探査報告書(1981年)より。



