公開日 2016年08月01日
更新日 2018年02月08日
雨や雪が地面に浸透することによって、地中に地下水が蓄えられます。
地層には水を通しにくい粘土質の難透水層と通しやすい砂利質の帯水層があり、汲み上げて利用できる地下水はこの帯水層に存在しています。
また地下水にも「不圧地下水」「被圧地下水」という種別があり、深井戸は被圧地下水から取水しています。
被圧地下水は、存在する帯水層の上下が難透水層で挟まれている地下水で、これは山地に降った雨が地層の勾配に沿って地下を流れてきたものです。
水が土の中を移動する速度は遅く、交野市の地層内では1秒に20~50マイクロメートル進みます(※5)。
1マイクロメートルは1ミリの千分の一なので、一日で平均3メートル程度しか進まないことになります。
山間部に降った雨が地面に浸透し、深井戸で利用している地下水脈までたどり着くまでには長い時間がかかるのです。
今現在汲み上げている交野の地下水は、場所にもよりますが、古いもので30年ほど前の降雨が地中に浸透したものもあると推定されています(※6)。
今の水を粗末に扱ったら、次の子供たちの世代が大きくなった時に影響が出てきてしまいます。
水は交野市が誇る貴重な資源。大事に扱ってくださいね。
星のあまん
※5 平成9年度交野市地下水報告書より。速度は形成している地層の性質により、場所ごとに若干異なります。
※6 交野市における断層・地下水探査報告書(1981年)より。