公開日 2020年06月12日
更新日 2020年06月12日
屋外で過ごす方、ダニにご注意!
ダニ媒介感染症とは、病原体を保有するダニに咬まれることによって起こる感染症のことです。
春から秋にかけてマダニの活動が活発化しています。
マダニは、シカやイノシシなどの野生動物が生息する環境のほか、民家の裏山や裏庭、畑などにも生息していることから、特に屋外でのキャンプやハイキング、農作業や草刈り、山中での作業(山菜採りや狩猟等)は、ダニに咬まれるリスクが高まるため注意が必要です。
野外にいる吸血性のマダニとして、大型のマダニ(1~4mm)、小型のつつがむし(0.5~1mm前後)などが知られています。
これらのマダニに咬まれても、痛みやかゆみなどを感じることはありませんが、病原体を保有しているものもあり、マダニに咬まれると重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、日本紅斑熱、ツツガムシ病などの感染症にかかる恐れがあります(すべてのダニが病原体を保有している訳ではありません)。
マダニに咬まれないために…
- 草むらなどに入るときは、できるだけ肌の露出をしないような服装にしましょう。
- 袖口からダニが入り込むこともあり、手首、足首などの袖口をしぼれる長袖、長ズボンを着用しましょう。
- ナイロン製などの衣服の場合、表面がツルツルしており、ダニが付きにくくなります。
- 明るい色の服はマダニを目視で確認しやすいのでお薦めです。
- 服の上から用いるタイプの虫除け剤も補助的な効果があると言われています。
草むらから帰ったあとは…
- すぐに入浴し、マダニに咬まれていないか確認しましょう。特に、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏、胸の下、頭部(髪の毛の中)など。
- 着終わった服装は、ナイロン袋などに入れ、すぐに洗濯しましょう。
もしもマダニに咬まれてしまったら…
- マダニ類の多くは、ヒトの皮膚に長時間(数日から、長いものは10日以上)吸血しますが、咬まれたことに気がつかない場合もあります。
- 吸血中のマダニに気が付いた際、無理に引き抜こうとするとマダニの一部が皮膚内に残って化膿したり、マダニの体液を逆流させてしまったりするおそれがあるので、医療機関(皮膚科)で処置(マダニの処置、洗浄など)をしてもらってください。
- マダニに咬まれた後、数週間程度は体調の変化に注意をし、次のような症状が出た場合には、医療機関を受診しましょう。
潜伏期間 |
症状 |
|
SFTS |
6日から2週間 |
発熱、消化器症状、全身倦怠感など |
日本紅斑熱 |
2から8日 |
発熱、頭痛、全身倦怠感など |
つつがむし病 |
5から14日 |
発熱、赤黒く盛り上がったかさぶた(刺し口)、発疹など |
潜伏期間とは:ダニなどに咬まれてから症状がでるまでの期間
(関連サイト)
ダニ媒介感染症(厚生労働省HP)
マダニ等による感染症に注意しましょう! (大阪府HP)
重傷熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A(外部サイト) (厚生労働省HP)
蚊やダニなどの節足動物によって媒介される感染症に付いて(外部サイト) (大阪府感染症情報センターHP)
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(外部サイト) (国立感染症研究所HP)
マダニ対策、今できること (国立感染症研究所HPより)
野山に出かけるときにはダニに注意しましょう! (大阪健康安全基盤研究所HP)