公開日 2019年05月31日
更新日 2023年09月05日
今年はこれまでに熱帯や亜熱帯地域において、デング熱の大規模な流行が発生しており、今後、海外からの渡航者や海外からの帰国者が海外で感染し、日本で発症する事例が増加する可能性があります。デング熱やジカ熱は蚊を介して感染します(蚊媒介感染症)。また、日本でも毎年数例の患者報告がある日本脳炎も、蚊を媒介として感染する疾患です。蚊に対しての対策をお願いします。
また、蚊媒介感染症が流行している地域に行く際は、現地で蚊に刺されないように注意しましょう。
蚊媒介感染症
潜伏期間 | 症状 | |
デング熱 |
2日から14日 (平均3日から7日) |
発熱、食欲低下、頭痛、筋肉痛、筋力低下 |
ジカウイルス感染症 |
2から12日 (多くは2日から7日) |
発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛 |
チクングニア熱 |
3日から12日 (多くは4日から7日) |
発熱、関節痛、発しん |
ウエストナイル熱 |
2日から6日 |
発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、結膜炎、疲労感、倦怠感 |
黄熱 | 3日から6日 | 発熱、頭痛、悪寒、筋肉痛、悪心、嘔吐 |
日本脳炎 | 6日から16日 | 発熱、頭痛、吐き気、嘔吐、めまい、意識障害 |
マラリア | 7日から40日 | 発熱、悪寒、倦怠感、頭痛、筋肉痛、関節痛 |
対策
◯幼虫対策(9月ごろまで)
庭先、家の周りなどには雨水がたまる植木鉢の受け皿、バケツ、空き缶やペットボトルなどを放置しないようにしてください(ボウフラの発生源をなくすため)。
◯成虫対策
まめに草刈りをするなど、蚊が潜む場所を減らしましょう。
◯蚊に刺されないために
家屋内に侵入することもあるため、防虫網などによって蚊の侵入を防ぎましょう。草むらなどに入るときは、肌の露出がしないような服装で、長そで、長ズボンの着用をしてください。虫よけスプレーや蚊取り線香の併用も効果的です。
◯予防接種
日本脳炎に有効な治療薬はありませんが、予防接種で免疫を獲得し、予防できる疾患です。
★定期接種対象年齢の人は接種もれがないか確認しましょう。(日本脳炎的予防接種は、完了するまでに4回接種します。)
(関連リンク)
蚊媒介感染症に注意しましょう (大阪府HP)
蚊媒介感染症 (厚生労働省)