公開日 2019年07月07日
海洋プラスチック問題とは
不用意にポイ捨てされたレジ袋やペットボトルなどのプラスチックが、細分化されながら、河川などを通じて海へ流れ込んでおり、この細分化されたマイクロプラスチックによる海洋生物の汚染等、生態系に与える影響が地球規模での環境課題となってきました。
こうした中、2015年の国連総会で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」のゴールの一つに、「海の豊かさを守ろう」が設定され、海洋プラスチックなどの対策に世界が一丸となって取り組んでいくことが示され、令和元年6月29日のG20大阪サミットでは海洋プラスチックごみによる新たな汚染を2050年までにゼロにすることを目指すとした「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が盛り込まれました。
マイクロプラスチックとは
ごみとして海に浮遊する5ミリ以下の大きさの微細なプラスチックのことで、ペットボトルやレジ袋などが紫外線で劣化して砕けたものや、洗顔料や歯磨き粉に入っているマイクロビーズと呼ばれる小さな粒などがあります。
海に広がったものは現実的には回収できないうえ、半永久的に分解しないため、海のごみとしてたまり続けることになります。
国内でも多くの河川の流水中からこうしたマイクロプラスチックが検出されたことから、内陸部からの流出による汚染も大きな原因のひとつと考えられています。
また、日本の近海でのマイクロプラスチック濃度は、世界平均から見ると27倍になっていると言われており、東京湾で捕れたカタクチイワシの8割からこうしたマイクロプラスチックが検出されたという調査報告が報道されるなど、生態系への影響が懸念され、現在研究が進んでいます。
国、府のうごき
環境省では、ポイ捨て撲滅やワンウェイプラスチック排出抑制と分別回収の徹底など、プラスチックとの賢い付き合い方を全国的に推進する「プラスチック・スマート」フォーラムを組織して、キャンペーンを展開しており、また大阪府ではサミットの開催に先駆けて、開催地として率先して使い捨てプラスチック削減のさらなる推進やプラスチックの資源循環を推進することを大阪市と共同で宣言しており、府内の各市町村がこれに併せて宣言をしているところです。
身の回りのできることから取り組みましょう
こうした海洋プラスチックの問題は、決して交野市においても無関係な問題ではありません。交野市には天野川をはじめ多くの河川が流れており、その水は淀川を通じ、やがて海へ流れていきます。そこで交野市では、レジ袋削減の啓発活動の「マイバッグキャンペーン」と不法投棄対策やまちの美化活動を行う交野市「ごみゼロの日」の取り組みをプラスチックスマートフォーラムに登録するとともに、大阪府と大阪市の宣言に賛同し、プラスチックごみ等のポイ捨て防止の啓発活動や使い捨てプラスチックの削減に向けた、「プラスチックごみゼロ宣言」を行いました。
市民の皆様も、買い物にはマイバッグやマイボトルを活用し、分別収集の徹底や、地域のゴミ拾い活動に参加するなど、身近なところからできる取り組みを進めていきましょう!
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