公開日 2020年02月27日
離乳とは、母乳やミルクを飲んで育ってきた赤ちゃんが少しずつ食物を食べ始め、幼児食へ移行していく過程のことで、その時にあたえる食事が「離乳食」です。
離乳食の進み方は、それぞれの赤ちゃんの心身の発達や食欲によって違います。その日の健康状態や運動量、機嫌などによっても違いますので、赤ちゃんの心と体の発達や個性を大切にして離乳食を進めましょう。
最初は上手に食べられなくても、だんだん上手になってきます。あせらず、ゆったりとした気持ちで、やさしく話しかけながら少しずつ進めていきましょう。
また、離乳食は「特別な食事」ではありません。家族のメニューを取り分けたり、忙しいときや大変な時はベビーフードを利用したりするなど、手軽に用意する工夫をしましょう。
離乳食のすすめ方の目安とポイント
◆いつ頃から始めたらいいの
赤ちゃんの発達には個人差があるので、赤ちゃんの様子をよく観察しましょう。
スタートの時期は、生後5か月から6か月頃が一般的な開始時期と言われています。
次のような様子が見られたら離乳食を始めてみましょう。
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首のすわりがしっかりしている。
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支えてあげると座れる
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スプーンなどを口に入れても、舌で押し出すことが少なくなる
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食べ物に興味を示し、家族が食べているものをじっと見る、よだれがでる、口をモグモグ動かす(お子さんによって個人差があります)
◆離乳食を作るときに気をつけてほしいこと
1 よく手を洗い、清潔な調理器具や食器を使うことやしっかり加熱していますか?
赤ちゃんは、細菌などに対する抵抗力が弱いため食中毒を発症することがあります。
しっかり加熱して、作ったものはすぐに食べさせましょう。食べ残しを次の食事にまわさないように。
2 かたさはちょうどいいですか?
赤ちゃんの「かむ力」に合っていますか? 赤ちゃんのお口の様子をよくみて、食べやすい形態になっているか確かめましょう。
3 塩分は控えめですか?
赤ちゃんの腎臓はまだまだ未熟です。腎臓に負担をかけないように、塩分はできる限り控えめを心がけましょう。
家族の食事もできるだけ塩分を控えましょう。
4 気をつけてほしい食品
はちみつ:赤ちゃんは腸内環境や抵抗力がまだ大人のように整っていません。
1歳未満の赤ちゃんがはちみつを食べることで「乳児ボツリヌス症」を引き起こす場合があります。
1歳までは離乳食にはちみつを使ったり、はちみつを含んだ食品は与えないようにしましょう。
卵 :卵白はアレルギー症状を起こすこともあります。最初は固ゆでの卵黄から始め、様子をみて全卵にすすむようにします。
牛乳 :牛乳を飲用するのは、1歳をすぎてからです。ただし、1歳前でも離乳食作りの材料としては使えます。
◆食物アレルギーについて
自己判断で特定の食品を制限することは、赤ちゃんの成長・発達を損なう恐れがあります。家族にアレルギーを持つ人がいる場合や、少しでも気になることがある場合は、医師に相談してから始めましょう。初めて食べるものは、1日1食品1さじからが原則です。必ず火を通して与えましょう。(生で食べられるトマトやバナナなどの果物も、しばらくは加熱してから与えます。)その日にどんな食品を与えたのか、食物日誌などつけることや、食べた後は体調の変化を見ておくとよいでしょう。
食物アレルギーを引き起こすおそれのある食品
・発症が多く、重篤度が高いもの : えび、かに、小麦、そば、卵、牛乳、落花生
・重篤な健康被害がみられているもの:あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、クルミ、ゴマ、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン
◆ベビーフード
月齢に合った固さや形状を選び、与える前に必ず大人が食べてみましょう。原材料に赤ちゃんが今まで食べたことがないものが入っていないか確認しましょう。家での調理が難しいレバーペーストなどを使う、家にある食材に混ぜて使うなど、レパートリーを増やすなど、工夫しましょう。開封後は傷みやすいので、すぐに使い切るようにしましょう。
◆離乳食開始の頃によくある質問◆
・離乳食を始める前にスプーンに慣れさせたほうがいいですか?
生後5~7か月頃になると、口に入ったものを下で押し出そうとする哺乳反射が消えていきます。その頃にはスプーンを自然に受け入れられるようになってきます。
そのため、離乳の前にスプーンを使って慣らす必要はありません。
・離乳食開始前に果汁を飲ませたほうがいい?
離乳食開始前の赤ちゃんにとって、最適な栄養源は母乳または育児用ミルクです。離乳前に果汁などを飲ませると、離乳食を食べるのを嫌がったり、母乳やミルクの量が減り、必要なエネルギーや栄養素が不足することもあります。まずはお粥からスタートして、野菜になれたら果肉もつぶして与えていきましょう。
・取り分け離乳食とは
大人の料理の中から少し手を加えるだけで、大人の食事と赤ちゃん用の離乳食を作ることができます。大人用に調味する前に取り分けて、離乳食用にアレンジしましょう。赤ちゃんが食べたことのない食材は後入れしたり、大人の料理も普段よりやわらかく煮ることがポイントです。「汁物」「煮物」は取り分け離乳食に向いています。赤ちゃんも大人と一緒のごはんが食べられるとうれしいですよ。
◆離乳食を始めてわからないことがありましたら、窓口・電話での相談を行っていますのでご相談ください。
また、交野市では離乳食についての教室を開催しています。離乳の開始から、完了までのすすめ方についてお伝えしています。
ぜひご参加ください。詳細は広報を確認の上、お申し込みください。
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