公開日 2020年06月29日
更新日 2020年06月29日
「離乳食ではパクパク食べていたのに、急に食べなくなった」という相談も多く聞かれます。その理由には好き嫌いが出てきたというよりも「食べにくい」から食べないことがよくあります。
幼児は大人に比べて消化吸収能力やかむ力もまだまだ未熟だからです。乳歯が生えそろうのは3歳頃。 乳歯の生え方、口の動き、飲み込む様子をよく見ながら、食材の大きさやかたさを 工夫することが大切です。
また、味付けは素材の味を生かしながら控えめにつけるなどして、ゆっくり すすめていくのがおすすめです。
また、大人の食事もうす味を心がけましょう。
野菜類
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★葉もの野菜など薄いものは、ペラペラしていて奥歯が生えそろわないうちはうまく噛めません。細かくして他の料理(ハンバーグ・ピラフ・ミートソースなど)に混ぜたり、スープや汁物に入れてやわらかくしましょう。 ★野菜のもつ苦味や酸味、辛み、青臭いような味は、大人はおいしく感じても子どもは苦手とする子が多いものです。 ・例えば、ピーマンの青臭さや苦味は色が悪くなるくらい下ゆでしてから炒め、さらに蒸し煮に。初めはごく少量を使い、少しずつ慣れるようにしていきましょう。 ・だしの味やうま味のある食品(肉・油揚げなど)と組み合わせてうま味を効かせましょう。また、マヨネーズ・ピーナッツバター・炒りごまなどで和えると苦味が和らぎます。 |
魚 類 |
★魚が苦手な原因は、生臭いことや、骨があって食べにくいことです。 なるべく新鮮な魚を使うこと。カレーやケチャップ、チーズなど好きな味をつけることや、小骨はていねいに取り除いてあげましょう。 ★蒸し焼きにすると魚の身もやわらかくなります。ふたをして蒸し焼きにすることで、パ サパサしがちな魚もやわらかく仕上がります。 ★新鮮なもの、身がやわらかいものなら食べやすく、子ども用にも取り分けしやすいです。煮魚は味が濃くなりやすいので、薄味を心がけましょう。 |
肉 類 |
★お肉が苦手な原因の多くは、かたいスジが口に残って食べにくいことです。特に、うす切り肉は、弾力がなく加熱するとパサパサするので、うまく噛み切ることができません。繊維を断つように切る、厚みのあるものと組み合わせる、下味や粉をつけるなど工夫をしてみましょう。 特に、1歳代は、基本的にはミンチ肉を使うとよいでしょう。 ★肉は加熱すると焼き縮みしてかたくなりがちです。片栗粉をまぶしてほぐしてから炒めると、ふんわりとソフトな食感に仕上がります。 ★ハンバーグなども豆腐や野菜を入れてふんわりと仕上げましょう。 |
★炒め煮(炒めてから、少量の水やだし汁を加えて煮る)や蒸し煮(水分を足してからふたをして蒸す)は、 固さを調節しやすく、子どもも食べやすくなる調理法です。 また、少量の調味料でも味が全体にいきわたり、うす味でも美味しく仕上がります