公開日 2022年12月21日
更新日 2024年12月27日
個人市・府民税に関する最近の主な税制改正の内容について掲載しています。
※所得税に関する改正内容については、国税庁ホームページ(外部サイトを新しいウィンドウで開きます)をご確認ください。
令和7年度以降適用分
1. 住宅借入金等特別税額控除(住宅ローン控除)の拡充・延長
子育て世帯(19歳未満の子を有する世帯)または若年夫婦世帯(夫婦のいずれかが40歳未満の世帯)が令和6年に入居する場合は、令和4年・5年入居の限度額が維持されます。
また、令和6年1月以降に建築確認を受けた新築住宅のうち、省エネ基準に適合しない住宅は、住宅ローン控除を受けられません。詳しくは国土交通省HP(新しいウィンドウで開きます)をご覧ください。
2. 令和7年度市・府民税における定額減税について
令和6年分の納税義務者の合計所得金額が1,000万円超、1,805万円以下で、令和6年12月31日現在で同一生計配偶者(※)を有する人に対して1万円の定額減税を実施します。
※同一生計配偶者とは、配偶者(国外居住者を除く)の合計所得金額が48万円以下の者
定額減税に関する詳細については定額減税のページ(新しいウィンドウで開きます)をご覧ください。
令和6年度以降適用分
1.特定配当等及び特定株式等譲渡所得等金額に係る課税方式の統一および繰越控除について
改正前の制度では上場株式等の所得について所得税と個人住民税で異なる課税方式が選択できましたが、改正後は課税方式を一致させることとなりました。このため、令和6年度以降は、これらの所得について所得税で申告不要を選択した場合は、住民税でも申告不要を選択したこととなります。一方で、所得税で総合課税および分離課税で申告をおこなった場合は、住民税においても総合課税および分離課税で申告したこととなり、住民税における合計所得金額や総所得金額等へ算入されることとなります。
また、所得税と住民税で課税方式を一致させることに伴い、住民税の繰越控除額を所得税における繰越控除額と一致させることになりました。
これにより、過去に所得税と住民税で異なる課税方式を選択したことにより、上場株式等に係る繰越控除額が住民税と所得税で異なっていた人についても、令和6年度以降は、所得税における繰越控除額が住民税における繰越控除額となります。
2.国外居住親族に係る扶養控除等の見直し
被扶養者が30歳以上70歳未満の非居住者の場合、下表の場合以外は扶養控除を受けることができなくなります。
対象者 | 添付または提示が必要な書類(※1,2) |
---|---|
留学により国内に住所及び居住を有しなくなった方 | 外国政府または外国の地方公共団体が発行した留学の在留資格をもって在留者であることを証する書類 |
障がい者 | 障がい者とわかる書類(障害者控除の要件と同じ) |
扶養主から前年において生活費または教育費に充てるための支払いを38万円以上受けている方 |
送金関係書類でその送金額が38万円以上であることを明らかにする書類 |
※1 対象者は親族関係書類、送金関係書類の添付または提示が必要です。
※2 書類が外国語で作成されている場合は、翻訳文が必要です。
3.森林環境税の創設
令和6年度より、市・府民税が課税される人は、国税として森林環境税を一人年額1,000円を市区町村が徴収することとされています。その税収分は、森林環境譲与税として市区町村や都道府県へ全額譲与されます。
なお、平成26年度に施行された「東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律」に基づく個人住民税の均等割額に加算されていた年間1,000円(市民税500円、府民税500円)は、令和5年度で終了します。
令和5年度以降適用分
1.住宅借入金特別控除制度
- 居住開始年が令和7年であるものまで延長されました。適用期限は令和20年度分の市・府民税までです。
- 居住開始年が令和4年から令和7年までの場合、市・府民税の控除限度額が所得税の課税総所得金額等の5%(最高9.75万円)となります。
2.民法改正による未成年の年齢変更
市・府民税が課税されない条件のうち、「未成年で前年の合計所得が135 万円以下の人」という条件があります。民法改正により成年年齢が20歳から18歳に引き下げられたため、従来の定義では非課税であったにも関わらず、今回の改正により課税となる場合があります。
令和4年度以降適用分
1.住宅ローン控除の特例期間の延長
住宅ローン控除の控除期間を13年間とする特例期間が延長され、令和3年1月1日から令和4年12月31日までの間に入居した方が対象となりました。
住宅ローン控除期間
入居した年月 |
平成21年1月から 令和元年9月まで |
令和元年10月から 令和2年12月まで |
令和3年1月から 令和4年12月まで |
---|---|---|---|
控除期間 |
10年 |
13年(注1) |
13年(注1)(注2) |
(注1) 特例が適用されるのは、住宅の対価の額または費用の額に含まれる消費税の税率が10%の場合に限ります。それ以外の場合で、令和3年12月31日までに入居した方は、控除期間が10年となります。
(注2) 特例が適用されるには、注文住宅は令和2年10月1日から令和3年9月30日までの間に、分譲住宅等は令和2年12月1日から令和3年11月30日までの間に契約する必要があります。
※住宅ローン控除の特例が適用される要件等について、詳しくは以下の国土交通省ホームページをご覧ください。
住宅ローン減税等が延長されます! 令和4年入居でも控除期間13年の場合があります(国土交通省ホームページ)(外部リンクを新しいウィンドウで開きます)
2.セルフメディケーション税制の見直し
セルフメディケーション税制の対象となる医薬品をより効果的なものに重点化し、手続きの簡素化を図ったうえで適用期限が令和3年12月31日から5年延長されます。
※令和5年度以後の市・府民税(令和4年分の所得税)について適用します。
3.国や地方団体が実施する子育てに係る助成等の非課税措置
これまで雑所得として申告対象であった国や自治体が実施する子育てに係る助成等が、非課税所得になります。
[非課税となる助成等の例]
-
ベビーシッターの利用料に対する助成
-
認可外保育施設等の利用料に対する助成
-
一時預かり・病児保育などの子を預ける施設の利用料に対する助成
※上記の助成と一体として行われる助成についても対象となります。(例:生活扶助・家事支援、保育施設等の利用の際の副食費や交通費等)
4.退職所得課税の適正化
勤続年数5年以下の法人役員等以外は退職手当等の金額から退職所得控除額を控除した後の2分の1の額を課税対象としていましたが、令和4年1月1日以降に支払いを受ける退職手当については、退職所得控除額を控除した残額のうち300万円を超える部分について、2分の1の額ではなく全額を課税対象とすることとされました。
令和3年度以降適用分
1.給与所得控除の改正
- 給与所得控除を10万円引き下げ
- 控除額の上限が適用される給与等の収入額を1000万円から850万円に、上限額を220万円から195万円に引き下げ
改正後
給与所得速算表 | ||
---|---|---|
給与等の収入金額(A) | 給与所得の金額 | |
550,999円まで | 0円 | |
551,000円から1,618,999円 | A-550,000円 | |
1,619,000円から1,619,999円 | 1,069,000円 | |
1,620,000円から1,621,999円 | 1,070,000円 | |
1,622,000円から1,623,999円 | 1,072,000円 | |
1,624,000円から1,627,999円 | 1,074,000円 | |
1,628,000円から1,799,999円 | Aを「4」で割って千円未満の端数を切り捨てた金額(B) | B×2.4+100,000円 |
1,800,000円から3,599,999円 | B×2.8-80,000円 | |
3,600,000円から6,599,999円 | B×3.2-440,000円 | |
6,600,000円から8,499,999円 | A×0.9-1,100,000円 | |
※8,500,000円以上 | A-1,950,000円 |
※給与収入が850万円超えた場合でも、介護・子育て世代は負担増とならないよう、上記で計算した金額から更に、「所得金額調整控除」が控除されます。詳細な条件・計算方法については、「3.所得金額調整控除の創設」を参照してください
2.公的年金等控除の改正
- 公的年金等控除を10万円引き下げ
- 公的年金等の収入金額が1,000万円以上の控除額に195.5万円の上限を設定
- 公的年金等以外の所得金額が1,000万円を超える場合は控除額を引き下げ
改正後
公的年金等雑所得速算表 | ||||
---|---|---|---|---|
年金受給者の年齢 | 公的年金等の収入金額(C) | 公的年金等雑所得の金額 | ||
公的年金等雑所得の以外の所得に係る合計所得金額 | ||||
1,000万円以下 | 1,000万円を超え 2,000万円以下 | 2,000万円超 | ||
65歳 未満 |
130万円以下 | C-600,000円 | C-500,000円 | C-400,000円 |
130万円超410万円以下 | C×0.75-275,000円 | C×0.75-175,000円 | C×0.75-75,000円 | |
410万円超770万円以下 | C×0.85-685,000円 | C×0.85-585,000円 | C×0.85-485,000円 | |
770万円超1,000万円以下 | C×0.95-1,455,000円 | C×0.95-1,355,000円 | C×0.95-1,255,000円 | |
1,000万円超 | C-1,955,000円 | C-1,855,000円 | C-1,755,000円 | |
65歳 以上 |
330万円以下 | C-1,100,000円 | C-1,000,000円 | C-900,000円 |
330万円超410万円以下 | C×0.75-275,000円 | C×0.75-175,000円 | C×0.75-75,000円 | |
410万円超770万円以下 | C×0.85-685,000円 | C×0.85-585,000円 | C×0.85-485,000円 | |
770万円超1,000万円以下 | C×0.95-1,455,000円 | C×0.95-1,355,000円 | C×0.95-1,255,000円 | |
1,000万円超 | C-1,955,000円 | C-1,855,000円 | C-1,755,000円 |
※給与所得と公的年金等雑所得の両方があり、合計額が10万円を超える場合、給与所得から所得金額調整控除額を差し引きます。詳細な条件・計算方法については、「3.所得金額調整控除の創設」を参照してください
3.所得金額調整控除の創設
下記に該当する場合は、給与所得から所得金額調整控除が控除されます。なお、下記「1」・「2」に両方該当する場合は、「1」の控除後に「2」の金額を控除します。
1.給与等の収入金額が850万円を超え、次の(1)~(3)のいずれかに該当する場合
(1)特別障害者に該当する
(2)22歳以下の扶養親族を有する
(3)特別障害者である同一生計配偶者又は扶養親族を有する
◆所得金額調整控除額=(給与等の収入金額(上限1,000万円)-850万円)×10%
2.給与収入と公的年金等の収入がどちらも有り、それらの所得金額の合計額が10万円を超える場合
◆所得金額調整控除額=(給与所得(上限10万円)+公的年金等雑所得(上限10万円))-10万円
4.基礎控除額の改正
- 基礎控除額を10万円引き上げ
- 合計所得金額が2,400万円超の場合は3段階で減少し、2,500万円超の場合は適用外とする
合計所得金額 | 基礎控除額 | |
---|---|---|
改正後 | 改正前 | |
2,400万円以下 | 43万円 |
33万円 (所得制限なし) |
2,400万円超 2,450万円以下 |
29万円 | |
2,450万円超 2,500万円以下 |
15万円 | |
2,500万円超 | 0円 |
5.扶養控除・非課税基準の所得金額要件の改正
給与所得控除・公的年金等控除から基礎控除への振替により、扶養親族及び非課税基準の合計所得金額要件も見直されます。
各要件については以下の表のとおりです。
要件等 | 改正後 | 改正前 |
---|---|---|
同一生計配偶者及び扶養親族の合計所得金額 | 合計所得金額48万円以下 | 合計所得金額38万円以下 |
配偶者特別控除に係る配偶者の合計所得金額 | 合計所得金額48万円超133万円以下 | 合計所得金額38万円超123万円以下 |
勤労学生控除の合計所得金額 | 合計所得金額75万円以下 | 合計所得金額65万円以下 |
障害者・未成年者・ひとり親及び寡婦に対する非課税措置の合計所得金額 |
合計所得金額135万円以下 | 合計所得金額125万円以下 |
家内労働者特例(必要経費の最低保証額) | 55万円 | 65万円 |
均等割の非課税限度額の合計所得金額(※1) | 35万円×(本人+同一生計配偶者+扶養親族の合計数)+21万円(※)+10万円 | 35万円×(本人+同一生計配偶者+扶養親族の合計数)+21万円(※) |
所得割の非課税限度額の総所得金額等の合計額(※2) |
35万円×(本人+同一生計配偶者+扶養親族の合計数)+32万円(※)+10万円 | 35万円×(本人+同一生計配偶者+扶養親族の合計数)+32万円(※) |
※上記21万円及び32万円は、同一生計配偶者及び扶養親族(16歳未満の扶養親族も含む)が有る場合のみ適用 |
(※1)「合計所得金額」とは、申告分離課税分(分離譲渡所得の特別控除前)を含む全ての所得の合計額で、損失に係る繰越控除適用前の金額です
(※2)「総所得金額等の合計額」とは、申告分離課税分を含む全ての所得の合計額で、損失に係る繰越控除適用後の金額です
6.ひとり親控除の創設と寡婦控除の改正
- 婚姻歴や性別に関わらず、生計を同じとする子(総所得金額等が48万円以下)を有する単身者(合計所得金額500万円以下に限る)について、「ひとり親控除」(控除額30万円)を適用
- 上記以外の寡婦については、引き続き寡婦控除として控除額26万円を適用し、子以外の扶養親族を有する寡婦についても、所得制限(合計所得金額500万円以下)を設定
- 住民票の続柄に「夫(未届)」、「妻(未届)」と記載がある方は対象外
改正前
配偶者関係 | 本人が女性 | 本人が男性 | 未婚のひとり親 | |||
死別 | 離婚 | 死別・離別 | ||||
合計所得 | 500万以下 | 500万超 | 500万以下 | 500万超 | 500万以下 | 500万以下 |
子を扶養 |
30万円 ※特別寡婦 |
26万円 |
30万円 ※特別寡婦 |
26万円 | 26万円 | × |
子以外を扶養 | 26万円 | 26万円 | 26万円 | 26万円 | × | × |
扶養親族なし | 26万円 | × | × | × | × | × |
改正後
配偶者関係 | 本人が女性 | 本人が男性 | 未婚のひとり親 | |||
死別 | 離婚 | 死別・離別 | ||||
合計所得 | 500万以下 | 500万超 | 500万以下 | 500万超 | 500万以下 | 500万以下 |
子を扶養 | 30万円 | × | 30万円 | × | 30万円 | 30万円 |
子以外を扶養 | 26万円 | × | 26万円 | × | × | × |
扶養親族なし | 26万円 | × | × | × | × |
× |
緑色・・・ひとり親控除
黄色・・・寡婦控除
7.調整控除の改正
- 合計所得金額が2,500万円を超える場合は適用外とする
- 計算方法については、改正なし
改正後
合計所得金額 | 調整控除 |
---|---|
2,500万円以下 | ※下記計算方法参照 |
2,500万円超 | 0円 |
※計算方法
◯課税標準額が200万円以下の場合 下記のいずれか少ない金額×5%(市民税3%、府民税2%)
- 人的控除額の差の合計額
- 住民税の課税標準額
◯課税標準額が200万円超の場合
(人的控除の差の合計額-(住民税の課税標準額-200万円))×5%
2,500円未満のときは、2,500円(市民税3%、府民税2%)
令和2年度以降適用分
1.ふるさと納税制度の見直し
ふるさと納税の対象は総務大臣が指定した地方団体に対する寄附金となり、指定対象外の団体に対して令和元年6月1日以後に支出された寄附金はふるさと納税特例控除の対象外となりました。
対象となる地方団体については、総務省ふるさと納税ポータルサイト(外部サイトを新しいウィンドウで開きます)を参照してください。
2.住宅ローン控除の特例の創設
令和元年10月1日~令和2年12月31日の間に居住し、消費税率10%が適用される住宅取得等について、所得税の住宅ローン控除の適用期間が13年に延長されます。
11年目以降の3年間は、消費税率の2%引上げ分の負担に着目した控除額の上限が設定されます。
個人住民税は、所得税から控除しきれなかった額がある場合、所得税の課税総所得金額等の7%を上限として控除されます。