基幹管路更新事業について

公開日 2023年05月18日

更新日 2023年05月17日

事業背景

近年、水道管の老朽化が全国的に大きな問題となっています。

 

当市においても2018年に発生した大阪北部地震では、空気弁の破損や給水管の破損に伴う漏水などが数件発生しました。

 

一昨年には、和歌山市で水管橋が崩落する事故が発生し、事故以降、メディアで水道管の老朽化が取り沙汰されています。

また同時期に交野市においても、水道管φ300mmが破損、高区配水池から配水する地域において大規模な断水が発生し、皆様に多大なるご迷惑をおかけいたしました。

 

近い将来、南海・東南海トラフを震源とする巨大地震や交野市を南北に縦断する生駒断層を震源とする地震などライフラインを寸断するような災害発生の可能性が非常に高いことから、水道局では星の里浄水場を始めとした浄水施設等の更新及び耐震化を進めてきました。

  • 浄水施設の耐震化率・・・・100%
  • 配水池の耐震化率・・・・100%
  • 大阪広域水道企業団からの受水管の耐震化率・・・・100%

今後は、皆様に水を届けるための水道管の更新・耐震化に取り組んでまいります。

下図は配水区域図になります。

配水区域図 配水区域図[PDF:1.78MB]

市内には、ご家庭へ配水するためのタンク(配水池)が5箇所あります。

そのうち低区配水池・高区配水池は、市内全体の約8割(低区系:約6割、高区系:約2割)のご家庭へ配水を行っております。

基幹管路の更新・耐震化

交野市内における水道管路の総延長は約310km、そのうち1)基幹管路が約71km、布設後40年以上経過した管路が約20kmあり、全体の約28%が老朽化した管路です。

この度、水道管の中でとりわけ重要な管路である基幹管路の更新に着手することになり、先ずは、市内全体の6割をまかなっている低区配水池の送水管の更新を行います。

1)基幹管路とは・・・

 人間の体でいう大動脈のことを指しており、取水井(場)から浄水場までの管路を導水管、浄水場(又はポンプ場)から配水池(場)までの管路を送水管、配水池(場)から第一分岐までの管路を配水本管と言い、水道管の中でも非常に重要な管路のことを指します。

 

下図は、交野市の水道システムのイメージ図です。

水道システムイメージ図 水道システムイメージ図[PDF:757KB]

事業概要

工事名

低区配水池送水管更新工事

工事箇所

交野市私市1・2丁目地内

工期

令和5年2月22日から令和8年11月30日まで

受注者

青木あすなろ建設株式会社大阪本店

工事内容

  • 泥土圧シールド工φ1000mm(昼間施工) 延長=785.5m
  • トンネル内配管工Φ500mm 延長=792.0m
  • 発進立坑工、到達立坑工、地盤改良工、その他付帯工 一式

位置図

位置図位置図[PDF:2.49MB]

工程表

工程表 工程表[PDF:39.6KB]

  • 令和5年度は、準備・調査,シールド機製作,発進基地・立坑の築造等を行う予定です。
  • 令和6年度〜令和7年度は、到達基地・立坑等の築造,シールド(トンネル)掘削工等を行う予定です。
  • 令和8年度は、シールド(トンネル)内配管工,到達基地撤去工等を行う予定です。

シールド工法を採用した理由・・・・

既存の送水管と配水本管は、狭隘な道路に布設され、同じ道路には汚水管やガス管も布設されており、新たに水道管を布設する場所はなく、また違うルートに布設することも難しいことから、既存の送水管と配水本管を使用した状態で新たに送水管を布設することのできる工法として採用することとなりました。

またシールド工法は、砂・粘土などの様々な地質でトンネルを造ることのできる工法であり、地下で掘削機を使用した機械施工により、掘り進むことで、地上が開発されている都市部や河川・海などの地下水が豊富な箇所でも周辺環境に悪影響を与えないように安全にトンネルを掘ることができます。併せて1,000m以上の長距離施工が容易に行える工法でもあります。

工事イメージ図 工事イメージ図[PDF:108KB]

断面図 断面図[PDF:101KB]

 

この記事に関するお問い合わせ

水道局工務課

TEL:072-891-0016

E-Mail:suidouk@city.katano.osaka.jp

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