令和8年度施政方針

公開日 2026年02月27日

 山本景市長は、令和8年2月24日、令和8年第1回議会定例会で、令和8年度の施政方針を表明しました。

 施政方針は次のとおりです。

 令和8年度施政方針[PDF:537KB]

 

 

はじめに

 令和8年度は、私の今期の市長任期の最終年度です。令和8年第1回議会定例会にて、今期最終年度の予算をはじめとする諸議案の審議に際し、新年度における市政の運営方針と予算の概要を申し上げます。

 

1.交野市を取り巻く状況

 住民基本台帳における交野市の社会増減で、令和4年は237人の転入超過、令和5年は285人の転入超過、令和6年は260人の転入超過、令和7年は552人もの転入超過でした。このような規模で転入超過を記録したのは、平成11年度以来であり、実に26年ぶりです。
 令和7年の自然増減は、出生数475人、死亡数900人、通算425人の自然減でした。結果、令和7年、交野市の人口は減るどころか、127人増えました。我が国では、毎年、鳥取県の人口を超える約60万人も人口が減少している中、まさに驚異的と考えます。そして、転入超過は、未就学児と子育て世代にあたる30代の大幅な転入超過によるものです。
 施策的な要因、大阪府下33市で最小の人口当たり刑法犯認知件数、大阪府下では比較的高い交通の利便性や中学チャレンジテストの点数、交野市内での継続的な宅地開発、といった複合的な要因によるものと考えます。施策的な要因とは、交野市内全保育施設でのおむつ持ち帰り全廃や公立認定こども園での白ご飯提供による持参廃止、大阪府下2番目スタートの見守りおむつ定期便事業、公立こども園及び小中学校での雑巾一括購入による持参廃止、同じ北河内でライバル関係にある枚方市や守口市にはできない小中学校給食無償化、大阪府下唯一の小学校低学年30人以下学級の導入、スケボー広場やボール遊びができる場所の整備、既存小中学校の施設改修、と考えます。令和8年度からの国の小学校給食無償化に伴い、年約9000万円の財源余力が生じます。そのため、小中学校給食回数の増加の検討や、3~5歳児の主食費と副食費無償化検討で更なる競争力強化を目指します。
 他方で、20代前半に交野市民の皆様が交野市から転出する傾向は続いております。しかしながら、これはベッドタウンという交野市の構造的なものであり、変えることは難しいと考えています。むしろ、変えるよりもベッドタウンとしてのこれまでの歩みを尊重しつつ、より、その良さを磨いて参りたいと考えています。
 交野市には他にも様々な強みがあります。生活保護率は大阪府下33市で3番目に低く、最も低い水準を目指しています。健康寿命は、男女平均の健康寿命が大阪府内33市で最長です。体育協会による活発なスポーツ活動、福祉部による介護予防事業への注力、星友クラブ連合会による生きがいづくり活動、といった要因と考えます。結果、基金の活用もあり、大阪府内33市で最も低い介護保険料を毎年度マークし続けています。なお、大阪市、門真市、守口市が全国1・2・3の高い介護保険料をマークしております。
 全国的には、人口減少、少子高齢化です。しかしながら、交野市は、これらのまちの強みに磨きをかけ、これまで以上に人が集まる魅力あふれるまちづくりを7万7000交野市民の皆様とともに進めて参ります。

 

2.みんなでつくるみんなの交野

 私は、交野市長選挙において、「みんなでつくるみんなの交野」を掲げて参りました。そのため、市民と直接意見交換できる場を作り、その声を市政に反映して参りました。
 令和5年度開始の「市長とのタウンミーティング」で、令和7年度15の地区及び2つの市民グループとの意見交換を実施済・実施予定です。 令和5年度、水道料金改定及び物価高騰対策についての市民説明会、都市計画税の概要と課税範囲の見直しについての市民説明会、を開催しました。令和6年度、おりひめバス運行開始の市民説明会を開催しました。令和7年度、第一中学校跡地活用と市役所本館耐震化の市民説明会を開催しました。令和8年度、令和8年7月からのおりひめバス改善の市民説明会を順次開催予定です。
 これらの場をつうじて、市民の皆様に私の考えをお伝えし、直接ご意見を伺って参りました。今後も、市民の皆様の貴重なご意見を市政に活かすため、同様の取組を継続します。
 令和8年度は、私の市長任期の最終年度です。任期の最初の議会にてお示ししました所信表明での5つの重点施策を中心に、これまでの実績と令和8年度の方向性についてご説明申し上げます。

 

 (1) コミュニティーバス

 令和7年3月22日の京阪バスによる唐突で一方的なバス路線廃止に屈することなく、意地でも、交野市民の皆様の足を守って参りました。財源確保のために地方創生交付金の最大化を図るならば、おりひめバスの運行を地方創生交付金の内示を受けてから契約し、令和7年4月以降の運行開始とすべきでした。しかしながら、それでは、交野市民の皆様が困るとの判断で、令和7年3月23日から切れ目なく、おりひめバスをスタートさせました。
 おりひめバスは年約2億円の運行費用がかかっているのに対し、運賃収入は年約5000万円です。一方で、私が交野市長に就任後、死に物狂いで財源確保に取組み、令和8年度段階で年3億円を超える財源確保に成功しております。結果、小中学校給食無償化のみならず、おりひめバスの運行もその範囲内で十分に賄えます。しかしながら、より安定的なおりひめバス運行のため、地域未来交付金確保等の財源確保を進めます。
 令和8年度、令和7年度における利用実態や交野市民の皆様のご意見等を踏まえた改善を行います。北部巡回ルートでは、交野市役所に停車する運行ルートを改善するとともに、バス停の新設を行います。また、中部ルート・東部ルートでは、向井田と青山の住宅街を通り、交野市役所に停車する運行ルートに改善します。また、バス停の新設や降車ボタン設置を行い、さらに、路線を統合して東部ルートとして利便性を向上させます。加えて、14人乗りの車両に変更することで利用者の積残しを事前に防止します。南部ルートの星田駅コモンシティ星田往復ルートでは、平日1時間に2便に増便し、土日祝は、星田駅南星台循環ルートと分離します。南部ルートの星田駅南星台循環ルートは、バス停を新設し、平日朝3便をコモンシティ星田経由に変更するとともに増便します。また、土日祝は、星田駅コモンシティ星田往復ルートと分離します。南部ルートの交野市駅南星台循環ルートは、増便するとともにバス停を新設します。また、おりひめバスの北部巡回ルート、東部ルート、南部ルート、で、バスの位置が確認できるバスロケーションシステムを導入し、利用者の利便性の向上を図ります。

 

 (2) 市役所本館耐震化と公共施設再整備

 市役所本館の耐震化で、これまで交野市議会の皆様に適宜説明及び報告して参りました。
 現在、令和8年度からの耐震・設備改修工事実施に向けて、事業者選定の入札を進めています。耐震・設備改修工事は、概ね3年を要すると考えており、その間、市民部執務室の別館仮移転や、交野市議会議場の仮移転が必要です。継続的な市民サービスの提供や、来庁者や職員等の安全確保に配慮しながら工事を進めて参ります。そのため、交野市議会議員の皆様や来庁者の皆様には大変ご迷惑、ご不便をおかけしますが、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
 青年の家の継続利用方針に伴い、過去からの交野市民皆様や文化連盟からの要望もあり、令和6年度にエレベーターを設置いたしました。現在、青年の家のトイレの大規模改修、武道館のトイレの大規模改修とエアコン設置等、青年の家西側の敷地内通路の拡幅、青年の家北西側道路の拡幅、防災公園整備、防災拠点としての環境整備、を行います。今後、青年の家の屋上防水・外壁塗装等を予定しており、令和8年度に設計予算を提案しています。加えて、青年の家1階部分の図書スペースを拡張すべく、計画策定の予算を計上しています。
 交野市役所、青年の家、ゆうゆうセンター、は、交野市の庁舎と公共施設の核となる施設ですので、維持管理を継続します。一方で、市役所機能と公共施設機能とをどのように配置するのがより良いのか検討すべく、「庁舎機能と公共施設の最適配置」を進めて参ります。そのため、令和8年度から2カ年にわたって公共施設等総合管理計画、再配置計画を見直します。

 

 (3) 学校整備等

 第一中学校区の学校整備で、契約変更の議決が困難な状況でした。そのため、課題解決を図りつつ、施設一体型小中一貫校をベースに施設整備せざるを得ないと過去に表明しました。しかしながら、教育大綱を改訂し、教育内容は、小中分離を明記しました。教育大綱は、令和8年度までとしておりますが、小中分離の是非については、改めて、民意を問いたいと考えます。また、義務教育学校である交野みらい学園について、どの範囲までの小中分離が可能なのかどうかについて、今後、さらに、議論、検討を進めて参ります。
 交野みらい学園整備により生じた施設面での教育格差について、その是正のため、他の小中学校の改修や教育環境の充実に取組んで参りました。体育館エアコン設置、照明のLED化、中学校のトイレ大規模改修、門扉の改修、教室の机・イスやテレビモニターの更新、カーテンの更新、雑巾の一括購入、更紙廃止、公費でのおおよそ全小学校区各2箇所の通学路の誘導員配置、を進めて参りました。
 令和8年度、継続して体育館エアコン設置、照明のLED化、トイレ大規模改修を進めます。体育館エアコン設置、照明のLED化、中学校トイレ大規模改修、屋外トイレと体育館トイレ大規模改修、を完了させます。各小中学校の特別教室の机・イスの更新や小学校へのすべり台の設置を実施します。また、懸案であった今池北側の利活用で、暫定活用として、第二中学校生徒の要望を受け、テニスコート4面、バレーコート・バスケコート2面として整備します。藤が尾小学校と妙見坂小学校の教育委員会管理道路の舗装を修繕いたします。

 

 (4) 水道事業

 市長就任後、一定の条件を満たせば、基幹管路更新費用の約3分の1にあたる年約数億円の補助金がもらえることが判明しました。その条件とは、コンセッション、大阪広域水道企業団への経営統合、給水原価以上の水道料金値上げ、のいずれかの実施です。コンセッションや大阪広域水道企業団への経営統合との比較で、交野の誇りである水を守るため、苦渋の決断ながらも令和6年度から給水原価以上に水道料金を値上げしました。
 令和6年度分の水道料金値上げに対し、令和5年度に下水道基本料金2か月減免、令和6年度に下水道基本料金通算4か月減免を行いました。令和7年度分の水道料金値上げに対し、令和6年度に下水道基本料金2か月減免、令和7年度に下水道基本料金通算4か月減免を行いました。令和8年度分の水道料金値上げに対し、物価高騰対策もあり、令和7年度に上下水道基本料金2か月減免、令和8年度に上下水道基本料金8か月減免による通算10か月減免を行う予定です。令和9年度分の水道料金は、令和8年9月の交野市長選挙で選ばれた市長が、令和8年度中に決めるべきだと考えます。
 なお、これまでの取組の成果として、令和7年度、約1億2300万円もの社会資本整備総合交付金を受領見込です。加えて、水道事業経営の安定化を図るため、上積事業費の一部約6000万円を一般会計から水道事業会計へ繰出しました。一方で、年間約3000万円地方交付税の基準財政需要額に算入しました。
 社会資本整備総合交付金や上積事業費の一部の繰入・繰出で、起債の削減にはつながりました。しかしながら、直ちにキャッシュフローを改善できません。そのため、まずは、基金の運用により、年間1000万円以上の利息によるキャッシュフローを確保しました。加えて、ゆうゆうセンターと交野みらい学園敷地に新たな深井戸を整備し、年間1億円を超える大阪広域水道企業団への受水費を段階的に削減します。その際、指定避難所への防災井戸の整備にあわせることで、その費用の半額を一般会計負担としました。一般会計負担分は、地方交付税の基準財政需要額にその70%を算入しました。これらの取組により、将来的な水道料金の値上げを可能な限り圧縮したいと考えます。

 

 (5) 財政健全化

 私は、財政が厳しくてお金がないと言うのは単なる言い訳だと考えます。そのため、極力、事業でお金がかからないようにし、事業でお金がかかる部分は国の補助金や地方交付税の基準財政需要額への算入の最大化を試みて参りました。残額についても、可能な限り、財源を確保して充当して参りました。令和8年度は、これまでの取組をさらに拡充して参ります。

① 身を切る改革
 市長自ら身を切る改革を実施し、市長の退職金不支給、交際費の利用停止、等を継続します。しかしながら、令和8年度から、市長、副市長を除く交野市役所職員には、交際費の利用にかかる予算を計上しております。

② 金利収入確保と繰上返済による利息削減
 現在、106億円を超える基金残高のうち、約74億5000万円を債券で運用し、年約1.1億の利息を一旦基金に積んで取崩して財源にしています。基金残高に対する運用割合を6割台とし、債券を満期保有とします。結果、手元資金を確保しつつリスク回避と財源確保を両立するとともに、今後、更なる財源確保を目指します。
 土地開発公社の土地の買戻しのための借入のうち、借入金利が高い借入だけ違約金を支払わずに前倒しで返済するスキームを考案しました。令和7年度当該スキームに係る土地を売却予定でしたが、令和8年度に売却します。また、星田北と青山にある土地開発公社から買い戻した土地を先行売却し、市営住宅跡地もあわせて売却します。市営住宅売却分は、地域保全整備基金に一旦積立ててから取崩し、他の売却代金と含めて借入を返済し、可能な限り利息を削減します。

③ 長短金利差を活用した利息削減と財源確保
 短期金利が低く、長期金利が高い順イールドの状態が継続しています。そのため、資金調達は、短期金利をベースに実施し、利息を削減して参りました。令和7年度、総額約70億円の市債を発行しますが、長期・約2.7%の市債ではなく、短期・1.6%の市債にします。事業債への地方財政措置は、長期をベースで適用されますので、長短金利差分を財源とします。

④ 緊急防災減災事業債や緊急自然災害防止対策事業債による土地開発公社の負債の削減
 土地開発公社保有残高のピークは、約368億円でした。そのため、約20年にわたり、土地開発公社保有地を、交野市が一般財源や起債で買戻しました。土地開発公社保有残高は令和4年度末約53.0億円、令和5年度末約50.4億円、でした。私は、交野市民の皆様の負担軽減のため、全国自治体で初めて、地方交付税の基準財政需要額に70%が算入できる緊急防災減災事業債、緊急自然災害防止対策事業債を活用しました。令和6年度と令和7年度に同事業債により、合計約31.6億円もの土地開発公社保有地を買戻し、その後の利息等もありますが、土地開発公社保有残高は約19.2億円まで減少します。令和7年度までに約22.1億円が実質公債費比率や将来負担比率の計算から除外されます。20年償還とすると、年約1.1億もの負担の軽減・財源確保につながりました。
 他方で、土地開発公社の買戻しのための起債残高は、第三セクター等改革推進債を含めると令和4年度末約72億円、令和5年度末約58.4億円、令和6年度末約52.4億円、令和7年度末46.5億円にまで減少見込です。

⑤ 都市計画税
 令和7年度から、市街化調整区域内にある地区計画区域への都市計画税の課税を始めました。この施策は、固定資産税を支払っている交野市民の皆様のうち、既に都市計画税を支払っている約95%の交野市民の皆様への公平性・公正性を確保するための施策です。その結果、令和8年度、約2700万円もの都市計画税の増収につながる見込です。また、今後、星田西地区の地区計画区域においても計画変更等が実施される見込みであるため、将来的な開発による更なる都市計画税の増収が想定されます。また、都市計画法第34条第11号の条例指定区域への都市計画税の課税について、今後の開発状況を注視しつつ引続き調査検討します。

⑥し尿及び浄化槽汚泥処理
 し尿及び浄化槽汚泥処理は、老朽化する乙辺浄化センターの更新と、し尿等の処理量減少に伴う効率的な処理体制が必要です。そのため、令和6年度より、先行して、寝屋川市とし尿及び浄化槽汚泥の広域共同処理を開始し、効率化を実現しました。令和8年度、更に四條畷市・門真市も加えた新たなし尿及び浄化槽汚泥の広域共同処理のための協定書の締結にむけて、協議を進めます。そのため、令和7年度から令和8年度にかけて、地方交付税の基準財政需要額に45%が算入できる公共施設等適正管理推進事業債の集約化事業を活用して防食工事等を実施しています。

⑦クラウドファンディング
 交野市のふるさと納税の寄付受入額は、令和4年度前澤友作さんからの500万円の寄付を含めて1180万円、令和5年度1109万円、令和6年度1291万円・企業版100万円でした。一方で、寄付流出額は、令和4年度約2億2100万円、令和5年度約2億6300万円、令和6年度2億9300万円、でした。なお、寄付流出額のおおよそを地方交付税の基準財政収入額から75%減算できることから、地方交付税により75%補填されます。
 こうした事態の打開策として、令和6年度、トイレトラック目標額800万円のところ約1252万円、シャワートラック目標額720万円のところ約888万円、の寄付をクラウドファンディングで受領しました。令和7年度、トイレカー2台に目標額400万円のところ約400万円、全国自治体初のランドリートラックの目標額900万円のところ約1012万円、約4600万円の小中学校給食費値上相当分に約1626万円、もの寄付を頂戴しました。令和8年度、全国自治体初の個室型の災害時宿泊用車両、導入済の防災用車両の維持管理にこれまでかかった費用、小中学校給食無償化、見守りおむつ定期便、のクラウドファンディングを実施予定です。

⑧自転車駐車場の最適化
 自転車駐車場では、今後も継続的かつ効率的な運営が不可欠と考えます。そのため、令和9年度の指定管理者の更新時期を踏まえ、市有地及び借地の状況、利用率等を整理しました。河内森駅東自転車駐車場を河内森駅西自転車駐車場に集約化します。交野市駅東自転車駐車場をぎんりんターミナルかたのに集約化します。ぎんりんターミナルかたのに屋根を設置し、高齢者雇用にもつなげます。地方交付税の基準財政需要額に45%が算入できる公共施設等適正管理推進事業債の集約化事業を活用することで、実質的な交野市負担を約1億円に削減します。合計で年約1000万円の財源確保も目指します。
 星田駅西第二自転車駐車場の拡張工事に伴い、星田駅北エリアとのアクセス向上を図るため、星田駅北側に出入口を新たに設置します。また、市有地の郡津駅西自転車駐車場と大阪府からの借地の郡津駅から遠い郡津駅東自転車駐車場は、引続き再編を検討します。
 また、交野市内在住者と交野市外在住者による自転車駐車場の定期利用を調査しました。結果、全体の約3分の1にあたる自転車約1000台とバイク約100台が交野市外からの利用でした。そのため、交野市外からの定期利用の料金を見直すことで、年約1000万円の財源確保も目指します。

⑨その他
 普通財産の市有地は、速やかに売却すべきですが、駅から至近の普通財産は、所有権を手放さずに活用すべきとも考えます。また、全庁的に当面活用が見込まれない行政財産は、暫定活用や普通財産への変更も行います。
 地方交付税の基準財政需要額に70%が算入できる緊急防災減災事業債、緊急自然災害防止対策事業債を第一優先としつつ、地域未来交付金、地方交付税の基準財政需要額に45%が算入できるデジタル活用推進事業債、地方交付税の基準財政需要額に27%か45%が算入できるこども・子育て支援事業債、地方交付税の基準財政需要額に27%が算入できる地域活性化事業債や脱炭素化推進事業債、の更なる活用を進めます。そのため、全庁的に事業への適用可能性について、検討を進めます。公用施設・公共施設・小中学校等の高圧電力契約の必要性の検証、デマンド値の適正化による基本料金の見直し、キュービクル撤去、については、全庁的に引続き検討します。

 

3.その他の重点取り組み

 (1) 物価高騰対策

 物価について、総務省が令和8年1月23日に公表した昨年12月のCPI(Consumer Price Index 消費者物価指数)は、前年同月比2.1%上昇でした。生鮮食品を除くコアCPIで2.4%上昇、酒類を含み生鮮食品及びエネルギーを除くコアコアCPIで1.5%上昇でした。コアコアCPIでは、令和7年1年をつうじて、日本銀行の2%の「物価安定の目標」を下回る物価上昇率にまで沈静化しております。
 エネルギー価格で、WTI(West Texas Intermediate)の1バレル(約159リットル)あたりの原油価格は前年よりも10ドルは安い60ドル台で凡そ推移しています。100万BTU(British Thermal Unit=約25立米)あたりの天然ガス価格は、日本や欧州において10ドル台あまりが定着しています。石炭価格は1トン100ドルあまりで推移しています。
 食品価格で、日本で最多の穀物輸入量1600万トンを誇るトウモロコシ価格は、46年前が1kg約30円で、現在は1kg約40円です。この45年間、1kg10円から40円で推移しております。年約600万トンと次に多く輸入する小麦価格は、1BU(ブッシェル・27.2kg)5ドル台で推移し、10ドル台であった平成20年よりも安いのが真実です。事実上の国家貿易である輸入小麦の政府売渡価格は、令和7年10月時点で1トン6万3570円(1kg63.6円)に下がり、平成20年の政府売渡価格1トン7万6030円よりも低下しております。
 日本銀行は政策金利を令和6年7月に0.25%に、令和7年1月に0.5%に、令和7年12月に0.75%にする段階的な金融正常化を実施しています。一方で、アメリカFRBは政策金利を3.5~3.75%とする金融引締策を継続しています。日米金利差の縮小もあり、円ドルの為替相場は、おおよそ1ドル140円から160円のレンジで推移しています。
 こうした客観的事実を俯瞰いたしますと、食料品を中心とする物価高騰は、明らかなグリードインフレーションであり、怒りすら覚えます。
 そうした中、交野市は、国の重点支援地方交付金を活用し、令和7年度と令和8年度に上下水道基本料金10か月減免の実施を予定しています。実質的に1軒あたり2万円を経費率0.5%以下で配布するのと同等です。また、CPIの算出で使用される約600の財・サービス価格に上下水道料金が含まれますことから、間違いなく物価高騰対策です。私は、7万7000交野市民の皆様のために政策判断します。国からもらった重点支援交付金であっても、鈴木農林水産大臣の顔色を窺わず、屈することなく、政策判断しますので、お米券を配りません。
 小中学校給食で、令和5年度比令和7年度物価高騰分約4600万円にクラウドファンディングを実施する等、創意工夫を重ねました。結果、保護者に負担を求めることなく、令和7年度当初は、小学校5年生以上の小中学校給食無償化を成し遂げました。他方で、急激な米価高騰により、米週3回→週2回、パン週2回→週3回、に変更せざるを得ず、苦渋の決断が全国に報道されました。結果、報道を見た方から多額の寄付を頂戴することにより、3学期からこれまでどおり米週3回に戻しました。加えて、令和8年度からの国の小学校給食無償化に先立って、小中学校給食無償化を実現し、物価高騰対策としました。

 

 (2) 防災力強化

 これまで、南海トラフ巨大地震等の大規模災害に備え、大阪府下自治体初のトイレトラック及びトイレカー2台、全国自治体2番目のAI循環式シャワートラックを導入しました。その際には、地方交付税の基準財政需要額に70%が算入できる緊急防災減災事業債とクラウドファンディングのハイブリットで、財政余剰まで生じさせました。また、地方創生交付金とクラウドファンディングのハイブリットで、令和8年3月には、全国自治体初のランドリートラックを導入予定です。
 令和8年度、約50台の軽ワゴン車のうち14台が更新時期を迎えますが、導入には1台約150万円必要です。まず、大遊興から青パト1台の寄付を受領しました。次に、7台を全国自治体初の個室型の災害時宿泊用車両として更新します。その際には、地方交付税の基準財政需要額に70%が算入できる緊急防災減災事業債とクラウドファンディングのハイブリットで導入します。結果、6台の軽ワゴン車の導入のみに留めますが、軽ワゴン車の寄付は大歓迎いたします。
 市役所本館耐震化に伴い、今後20年から30年、市役所本館が移転することはございません。そのため、防災機能の強化のため、防災指令センター整備を検討します。設置場所は、私部財産区所有の市役所本館東側に所在するわかばこども園南側の土地です。地方交付税の基準財政需要額に70%が算入できる緊急防災減災事業債を活用することで財政負担を縮減します。また、わかばこども園を運営する社会福祉法人や、土地所有者の私部財産区と協議を進めております。なお、わかばこども園北側の敷地所有者は交野市であるため、返還された土地は、交野市役所の駐車場や歩道で活用予定です。
 令和7年度完了見込のいわゆる星田エリア全体事業で整備された広場について、今後の所管部署の検討を含め、南星台地区も含めた利活用の検討を進めて参ります。なお、星田エリア全体事業とは、市民創造の森整備構想区域内にある急傾斜地対策及びその周辺における市有地等の処分活用を一体で行う事業です。

 

 (3) 第一中学校跡地活用

 第一中学校跡地活用で、防災力強化や子育て支援を軸に、跡地全体の活用を検討しています。
 校舎敷地で、約5億円の除却費用を縮減すべく、地方交付税の基準財政需要額に70%が算入できる緊急防災減災事業債、緊急自然災害防止対策事業債を活用します。そのため、校舎敷地に避難所、防災公園、私部消防団車庫、備蓄倉庫、等を整備予定です。
 グラウンド北側及び中央で、大阪関西万博で利用されたルクセンブルク大公国パビリオン13ボックスのうちの大きい方から4ボックスの部材を再利用して移設します。大阪関西万博の海外パビリオン部材再利用移設は、全国自治体唯一の誇るべき取組です。移設後は、地域子育て支援センターを移転させ、加えて、屋内遊戯施設も設け、子どもたちが安全かつ快適に過ごせるようにします。また、テニスコート6面としても使用できる人工芝に緑色の砂を撒いた広場を整備します。また、テニスに限らず、ボール遊び等ができるよう運用上の工夫を図って参ります。私部公園テニスコート跡地は、野球場に近い南側に植林し、残余にバスケリングも設置しているフットサルコートを整備します。加えて、倉治公園のテニスコート跡地は、南側に地方交付税の基準財政需要額に70%が算入できる緊急防災減災事業債を活用した避難経路を整備します。財政負担の軽減のため、グラウンド北側及び中央の整備は、最大限地域未来交付金を活用予定です。なお、一部議員の強い反対もあり、令和8年9月に交野市長選挙を予定しているため、施工については、民意を問います。
 グラウンド南側で、わかばこども園からの移転相談と市役所本館の防災機能強化を一度に解決すべく、わかばこども園移転で検討しています。わかばこども園移転後、わかばこども園南側の土地を防災指令センターとして活用します。

 

 

 (4) みらい小学校跡地活用

 みらい学園建設時に地方交付税の基準財政需要額に45%が算入できる公共施設等適正管理推進事業債の集約化事業を活用しています。そのため、みらい小学校跡地のうち約2000㎡の校舎除却が必要です。令和8年度、北側校舎を除却するとともに、北側道路拡幅と側溝改善を検討します。北側道路拡幅は、多くの郡津小学校児童の通学路が過去から狭隘になっている課題の解消のためです。側溝改善は、みらい小学校跡地東側における浸水対策のためです。全体計画策定よりも、まずは、市民の生命財産を守ることを当然優先いたします。また、財政負担を縮減すべく、地方交付税の基準財政需要額に70%が算入できる緊急防災減災事業債や緊急自然対策事業債を活用し、防災公園として整備する予定です。加えて、みらい小学校跡地は、都市計画法上の第一種中高層住居専用地域であり、体育館の活用は、慎重に進めるべきです。そのため、コンサルタントを交えて検討を進めます。その中で、現在、教育委員会執務室として暫定活用している南側校舎の今後の活用も検討します。

 

4.令和8年度の主要な取組

 続きまして、第5次総合計画第1期基本計画の施策体系をベースに、既に申し述べた施策以外の令和8年度の主要な取組を説明します。

 (1) みんなで子どもを育み、子どもがのびのびと学ぶまち

①子育て
 こども子育て施策で、令和7年度に策定した「交野市こども計画」に基づく「こどもまんなか社会」の実現を基本姿勢とします。そのため、全てのこどもや若者が心身ともに健やかに成長できる環境づくりを進めて参ります。
 妊婦・子育て家庭への支援では、安全安心な出産を支援し、予定日を過ぎた出産に対応できるようにします。そのため、妊婦健康診査の補助上限額等を14回12万円から17回13万5千円に引上げます。また、大阪府下2番目の見守りおむつ定期便事業で0歳児の子育て家庭に届ける育児用品を1500円相当から3000円相当に増額します。
 放課後児童会で、児童の放課後の居場所確保に向け、安定的な運営を図ります。教育委員会や学校等と連携し、施設の効果的な運用について検討を進めます。おやつ代を公会計化するとともに、一括発注・統一献立とします。また、保護者負担としていた一部教材費を公費負担で共用物品として整備します。結果、保護者や指導員等の負担を軽減し、育成環境の改善や指導員の人材確保・育成などの充実を図ります。さらに、フリースペースの充実を図ります。また、市民団体等による放課後の居場所づくりを支援し、地域全体でこどもを育む環境づくりを進めて参ります。

②幼児教育・保育
 令和8年度から「こども誰でも通園制度」が全国的に開始されることから、交野市でも実施可能な民間保育施設が事業を開始します。また、公立認定こども園で、令和6年度より、白ご飯持参を廃止済ですが、お茶碗の持参も廃止いたします。

③学校教育
 次代を担う子どもたちが、予測困難な社会を生き抜く力を育むため、「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を図ります。中学チャレンジテストで、北河内7市の中では良い結果ですが、大阪府全体では、摂津市を除く北摂6市に及ばないため、学力向上の新たな対策を検討する必要があると考えます。
 そのため、学力向上の鍵となる「家庭学習」の質を向上させるため、生成AIを活用した学習支援を展開します。交野市の児童生徒の現状として、基礎的な知識は定着しています。しかし、自律的な学習習慣の確立や、思考を言語化する力を更に伸ばす必要があると考えています。そこで最新テクノロジーである生成AIを「家庭学習における伴走型の学習パートナー」として位置付けます。英作文の添削や小論文の構成、探求学習の補助等、一人ひとりの習熟度や興味関心に応じたきめ細やかな学びを実現します。また、学校だけではなく、家庭においてもそうした学びを実現します。
 生成AIの活用にあたっては、文部科学省のガイドラインを遵守しながら、AIリテラシー教育を徹底し、適切かつ安全な利用環境を確保します。デジタル技術を最大限に活用し、家庭の教育環境に左右されることなく、すべての子どもが「自ら学び、考える力」を伸ばせる交野流の教育モデルを確立します。ただし、生成AIの利用には一定コストがかかります。そのため、費用対効果を見極めながら、今後の活用については慎重に検討して参ります。
 令和8年度においては、これまで小学校1・2年生で実施してきた30人以下学級を拡大し、小学校3年生まで30人以下学級を実施します。4歳児と5歳児の保育士の配置基準が保育士1人に園児25人であることを踏まえた措置でもあります。30人以下学級というゆとりある教育環境は、基礎・基本の徹底した習得のみならず、一人ひとりの個性に応じたきめ細やかなフィードバックを可能とします。教師がゆとりを持って児童と向き合い、互いを認め合う集団づくりを促進します。結果、不登校の未然防止や、児童に寄り添った対応を可能にします。これらの複雑化・多様化する教育課題に対し、教育環境の質的向上を実現することで、教育先進都市をめざします。

④教育環境
 通学路の安全対策として、小学校及び義務教育学校前期課程の通学路における交通誘導員を配置しています。また、子供の移動経路に関する交通安全プログラムや登下校見守りシステムを活用した取組みにより、登下校時の児童の安全確保を図って参ります。

 

 (2) みんなが互いを認め支え合い、笑顔と元気があふれるまち

①地域福祉
 令和8年4月策定の第5期交野市地域福祉計画・地域福祉活動計画に基づく、地域共生社会の実現のため取組みます。「重層的支援体制整備事業」で、官民協働の身近な相談支援体制の更なる構築を図ります。これにより、早期対応と複合・複雑化した課題や制度の狭間のニーズへの対応・支援を実施します。また、庁内全体の更なる連携強化を図り、困りごとを抱えた方の早期発見ができるよう体制整備を構築します。また、対応・支援により、新たな支援策や地域づくりを行い、地域共生社会の実現を目指します。
 生活保護制度は、納税者に納得してもらえるよう厳正な運用に努めます。就労支援や健康管理支援事業等により、被保護者の経済的・社会的自立に向けた支援を行います。また社会情勢の変化も踏まえ、生活困窮者自立支援制度の適切な運用を図ります。
 外出支援制度で、おりひめバスやタクシーを活用し、高齢者・障がい者の移動手段の確保を図ります。また、外出支援制度の変更が適正に実施できるよう周知啓発を行います。外出支援額は、現行の4600円の補助を6000円に、16500円の補助を18000円に増額し、簡便な事業にします。

②高齢者福祉
 「高齢者保健福祉計画及び第10期介護保険事業計画」の策定に向け、高齢者はもとより、介護事業所から意見聴取し、真に必要な施策やその量の把握に努めます。結果、高齢者が住み慣れた地域で最期まで自分らしく暮らし続けるための計画となるようにいたします。
 認知症対策で、国が定める認知症基本法で新たに認知症観の周知啓発等、従来の取組から更に一歩進んだ内容が求められています。そのため、「高齢者保健福祉計画及び第10期介護保険事業計画」に包含して策定いたします。また、認知症への理解促進や認知症予防の取組を推進して参ります。

③障がい福祉
 現行の障がい福祉計画に基づく取組や事業評価とともに、次期「第5次障がい者(児)福祉長期計画」・「第8期障がい福祉計画・第4期障がい児福祉計画」の策定を推進します。障がい児者が住み慣れた地域で安心して生活できるよう、親亡き後を見据え、基幹相談支援センター機能強化に努めます。適正な障がい福祉サービスを確保するため、地域生活支援拠点整備、医療的ケア児等コーディネーターの配置等、厳正に精査します。また、これまで交野市に不足していた重症心身障がい者の施設整備についても、引続き市有地の活用を含め、厳正に取組みます。

④健康・医療
 市民が生涯にわたり安心して健康に暮らし続ける環境整備が必要です。がん検診では、これまでの胃エックス線検査に加え、令和8年度から新たに胃内視鏡検査を導入します。また、がん検診の受診率向上を図るとともに、生活習慣病予防に関する取り組みを継続します。結果、将来の疾病発症リスクの低減と健康寿命の延伸を目指します。
 A類疾病定期接種化された「RSワクチン(母子免疫ワクチン)」で、妊婦に対して適切な情報提供や接種勧奨に努め、感染症の蔓延防止を図ります。高齢者インフルエンザ高用量ワクチンについて、接種機会の確保や感染症の発症予防及び重症化予防を図ります。

⑤生涯学習
 いきいきランドは、これまでESCO事業の実施、メインアリーナの特定天井耐震工事、グラウンド照明のLED化、等を進めて参りました。令和8年度、サブアリーナの特定天井耐震工事、プールの採暖室とジャグジーの改修を行います。
 星の里いわふねは、当該エリアの魅力向上と集客力を促進するため、シャワーブース増設等の環境整備を進めます。各種団体と連携を図りながら多様なイベント開催など、賑わい創出に努めて参ります。駐車場整備で、文化連盟や商業連盟からの要望を頂戴しています。また、アスレチックへの進入路としても利用することが可能です。一部議員の強い反対もあり、令和8年9月に交野市長選挙を予定しているため、施工前に民意を問います。
 倉治図書館は、避難所指定を予定しており、避難所機能の強化を図るためのトイレ大規模改修を実施します。また改修期間中は教育文化会館のトイレを代替として活用するため、施設間の連絡通路を設置します。

 

 (3)みんなが助け合い、安心して住み続けられるまち

①防災・減災
 防災対策で、令和6年度に防災拠点整備指針を策定しました。令和7年度、星田3丁目防災公園・星田消防団車庫、星田4丁目防災備蓄倉庫、星田9丁目防災備蓄倉庫、の整備を進めています。令和8年度、星田6丁目防災公園、寺3丁目防災公園、の整備を進めます。現在の防災拠点整備指針は、令和8年度までの整備の方向性等を示すものです。3年毎の見直しのため、備蓄計画との一元化を含めた防災拠点整備計画を策定いたします。
 浸水対策で、その被害を最小限に抑えるため、護岸等の点検や準用河川における堆積土砂の撤去等を行います。また、私部西草川・長砂雨水幹線での施設整備等の浸水対策事業を行います。加えて、私市大西川での浸水対策の検討及び部分的な浸水対策を実施します。郡津まちづくりと一体の申田川の浸水対策の検討、郡津5丁目防災公園整備にあわせた浸水対策の検討、みらい小学校跡地活用にあわせた浸水対策の検討、防災指令センター整備検討、郡津地区での新たな防災拠点整備検討、を進めて参ります。

②消防・救急
 消防・救急で、迅速な消防活動を推進するため、枚方寝屋川消防組合消防本部と消防指令業務の共同運用を継続します。令和8年度、消防救急デジタル無線設備の更新に係る実施設計を行います。消防本部車両更新計画に基づき、消防本部の消防ポンプ自動車の更新と、星田消防分団の消防団小型動力ポンプ付積載車を更新します。老朽化した消防庁舎は、地方交付税の基準財政需要額に70%が算入できる緊急防災減災事業債を最大限活用します。また、地方交付税の基準財政需要額に70%が算入できる緊急防災減災事業債の延長決定を受け、消防庁舎移転を検討します。
 近年急激に増加する救急出動で、救急車の適正利用の呼掛けを強化しました。結果、令和7年の救急出動件数は、4577件と令和6年の4708件より131件減少しました。大阪府下の24の消防組合・消防本部で、人口当たりの救急出動件数で、少ない方から2位です。今後、人口当たりの救急出動件数が最も少ない消防組合・消防本部を目指して適正利用に取組みます。
 図らずも交野市内に複数建設された大規模倉庫等の防火対象物の関係者に対し、厳正な訓練指導を行います。消防団とも連携を図り、住宅用火災警報器の普及啓発により、火災のない安全なまちを目指します。

③暮らしの安全・安心
 令和4年度、交野市は生活安全都市を宣言しました。なぜならば、令和4年に大阪府下33市で人口当たり刑法犯認知件数が最小を記録したからです。令和7年、令和4年に続き、大阪府下33市で人口当たり刑法犯認知件数が最小を記録いたしました。引続き、交野警察署と連携協力しながら、更に刑法犯認知件数を減らすべく取組みます。また、交野市は、近畿2府4県と東海6県の女子少年の矯正施設が所在している市であり、私は、矯正施設所在自治体会議にて監事を務めています。法務省矯正局、法務省保護局、保護司会、社会福祉協議会とも連携協力しながら、再犯防止をより強化し、安全・安心な都市を目指します。
 高齢運転者による交通事故防止を図るため、運転免許証の自主返納事業を実施しております。令和8年度、タクシー利用補助券またはおりひめバス利用補助券による補助とし、補助額を10000円分から12000円分に増額します。加えて、縦割り行政の打破を目的に、その窓口を健康福祉部に一元化します。
 星田交番の星田駅前移転で、令和7年度、移転に向けた設計に着手しています。現在、令和8年度中の整備に向けて、最終調整を行っております。

④コミュニティ・市民活動
 市民活動で、令和7年度、イベントでの食中毒を市民活動保険の保険適用対象としました。令和8年度、文化・スポーツ活動での全国大会への出場等を保険適用対象とします。
 令和7年度、地域振興課の事業として、わいわいネット登録団体が青年の家を利用する場合、利用料を減免する取組に向けてルールづくりの協議を行い、令和8年度に利用料減免をスタートします。
 まちづくり市民提案型補助事業を半額補助の上限20万円10件に拡充します。また、地区の拠点である集会所等の老朽化対策で、安全・安心な地域活動の支援に努めます。

 

 (4) みんながつどい交流し、活力が生まれるまち

①都市環境・住環境
 令和8年度施行の立地適正化計画で、より住みやすく良好なまちづくりを推進して参ります。
 地域公共交通で、交野市にとって望ましい地域旅客運送サービスの実現と、持続可能な移動手段が確保できるまちづくりを推進します。そのため、令和8年度、地域公共交通計画を策定いたします。
 寺・向井田地区のまちづくりでは、土地区画整理事業によるまちづくりを進めていくための地権者等の支援を継続します。また、協議会設立や、まちづくりの検討パートナー選定も行います。河内磐船駅と津田駅区間のJR新駅設置は、JR西日本と勉強会を継続して開催します。
 郡津駅北側の郡津5丁目のエリアで、地権者等が土地利用の在り方に係る勉強会を実施しています。今後、土地区画整理事業の事業化に向けた検討等が行われる場合、必要な助言等を行います。
 令和7年10月から星田1~8丁目、藤が尾を対象とする法務省大阪法務局による地図作成事業が開始されております。土地と土地との境界線が明確化することにより、当該地域が更に発展すると思料いたします。交野市としても、道路等多くの市有地があることから、法務省大阪法務局と連携協力して参ります。
 空き家対策で、第2期空き家等対策計画に基づき、特定空き家や管理不全空き家への指定をより積極的に実施します。また、空き家セミナーの開催や、相談者に対しての不動産の専門家の紹介を行います。中古住宅の流通促進を目的とした補助金制度の取組で、空き家の発生抑制等と良好な住環境維持に取組みます。

②産業振興・労働
 令和7年度、産業振興事業補助金177万円、七夕のふるさと振興事業補助金(にぎわいフェスタ)350万円、産業振興基本計画推進事業一括交付金300万円、産業活性化推進事業補助金100万円、交野市企業立地促進奨励金58万3000円、の補助金を支出しました。令和8年度、交野市産業振興事業補助金886万8000円として再編します。

③観光・魅力発信
 令和7年度、産業振興事業補助金63万円、七夕ふるさと振興事業補助金(天の川七夕まつり)220万円、文化活動補助金33万円、観光協会負担金3万円、でした。令和8年度、魅力向上事業補助金326万円として再編します。また、適切なタイミングと積極的な情報発信が魅力発信には重要です。加えて、ふるさと納税や企業版ふるさと納税も連携しながら魅力発信に努めます。

④都市農業
 農業に対する市民の理解を図るため、農業を身近に体験できる農とのふれあいツアーを年3回実施します。食育や地産地消の促進で、多様な団体等と連携し取組みます。

⑤道路
 交野市が管理する道路、公園、河川、法定外公共物の維持管理で、機能や環境の維持管理に努めます。道路についても、その機能を使用していない場合、積極的に行政財産の目的外利用を進めます。
 昨年度更新した舗装修繕計画に基づき、優先度の高い路線から舗装補修工事を行います。令和7年度、交野駅前交差点の改良工事を実施していますが、令和8年度、砂子坂交差点に左折専用レーンを設ける改良工事を実施します。橋梁長寿命化修繕計画に基づき、横断歩道橋の定期点検業務や、老朽化した橋梁の補修工事を進めます。

⑥公園・緑地
 第二京阪国道高架下の倉治1丁目高架下ボール遊び広場のスケボー施設にセクションを設置します。また、関係者との協議を進めてきた、私部南2丁目ちびっこ広場を整備します。中学校の生徒がバスケットボールのために寝屋川公園まで行く現状を鑑み、星田公園で、設計業務を実施します。
 天野川緑地の一部で昨年度より試行している「ヤギによる除草」は、公園・緑地を訪れた利用者や小学生に好評であるため継続します。

⑦上水道・下水道
 国は、料金の適正化、官民連携、コンパクトなインフラ整備、の考えの下、地方公共団体に財政支援及びインセンティブ付与を行います。その考えの背景は主に2つあると考えます。1つは、令和7年1月発生の埼玉県八潮市下水道管の破損に起因する道路陥没事故を受けた社会的影響が大きい上下水道管路の老朽化対策の強化です。2つは、能登半島地震の教訓を踏まえた人口減少においても必要な上下水道サービスを維持する分散型システムの構築です。
 こうした状況の下、交野市は、令和8年2月に上下水道統合準備室の執務室を水道局管理棟に移しました。令和8年度からは上下水道機能を統合し、上下水道部を設置します。組織統合による総務機能と工務機能の効率化、更なる国庫補助金の獲得を目指します。そのため、上下水道事業一体で、ウォーターPPPの導入を進めます。加えて、星の里浄水場への私市ポンプ場執務室移転可能性調査を実施します。
 水道事業は、昨年度に引き続き国庫補助金を活用して、低区配水池への送水管と避難所や防災拠点等への配水枝管の更新・耐震化を行います。併せて国庫補助金の採択要件の料金回収率100%以上を達成できるよう経営管理を徹底します。
 下水道事業は、ストックマネジメント計画に基づいた点検・調査を実施します。包括委託を活用し、効率的な維持管理を行います。また、国庫補助金を活用し、予防保全に向けた改築更新を推進します。主要幹線管渠の耐震対策や下水道未整備地区解消のため普及促進事業を行います。

 

 (5) みんなで自然や文化を慈しみ、次世代に引き継いでいくまち

①脱炭素・循環型社会
 省エネを推進するため、すべての公用施設、公共施設、小中学校、公園、自転車駐車場、でのLED化を進めて参ります。なお、令和5年のスイスジュネーブで開催された「水銀に関する水俣条約」第5回締結国会議により、令和9年までに全ての一般照明用蛍光灯の製造と輸出入が禁止されます。

②自然共生・生活環境
 地域住民や環境団体と連携し、緑豊かな自然環境の保全に努めます。また、鳥獣やクビアカツヤカミキリ等による被害の減少に取組みます。交野市民の皆様の安全で安心な生活環境を維持・創出するため、継続して環境調査や監視を実施します。

③歴史・文化財
 歴史・文化財では、国が認定する交野市文化財保存活用地域計画を推進します。令和7年度、私部城本郭北側での開発計画が浮上しました。そのため、交野市の貴重な財産である私部城跡を次世代に継承するため、当該土地を購入しました。その際には、交野市の財政負担を抑制するため、地方交付税の基準財政需要額に70%が算入できる緊急自然災害防止対策事業債を活用しました。令和8年度、試掘調査を実施し、本郭と二郭を中心に保存・活用に努めて参ります。加えて、私部城本郭の他の部分の購入が必要となった場合には、しかるべき措置を採ります。

 

5.予算編成

 以上の方針により編成いたしました令和8年度の各会計の当初予算は、

一般会計            352億9万7千円
国民健康保険特別会計      72億7,263万4千円
介護保険特別会計        76億4,999万6千円
公共用地先行取得事業特別会計    2億4,270万円
後期高齢者医療特別会計     21億7,797万1千円
水道事業会計          31億6,973万8千円
下水道事業会計         25億2,694万9千円

総 額             582億4,008万5千円

でございます。

 

6.おわりに

 (1) 斬新な取組

 令和4年度、臨時運行許可証、いわゆる、仮ナンバーを返さない人に対し、道路運送車両法違反で刑事告発すると警告しました。結果、仮ナンバーを全て回収しました。交野市の取組もあり、国土交通省近畿運輸局は自治体に対して刑事告発等も視野に入れた対策の強化を求めました。
 令和5年度、改正民法施行にあわせて、地域課題となっていた市道への越境木を全国自治体で初めて強制切除しました。当該箇所の道路交通環境が改善したことから、地域の安全・安心も取戻しました。大阪関西万博子ども無料招待事業2回目で、市町村への一方的な負担の押しつけに毅然と反対しました。これら取組とも、報道ステーションで全国放送されました。
 令和6年度、大阪関西万博子ども無料招待事業1回目で、「学校単位で行かなくても良い」と表明しました。テレビ朝日のワイドスクランブルやTBSテレビの報道特集でも全国放送されました。水道水源の約8割が地下水の交野市地下を北陸新幹線が通過予定であることから、事業推進調査における地下水影響調査を求め、その後、実施の確約を得るとともに、報道されました。がらと川の河川敷を長年不法占用し続けているにもかかわらず、交野市が約10年間是正指導を放置していた事業者2社を法務省に先んじて大阪地方裁判所に提訴し報道されました。大阪府下43市町村で初めてトイレトラックを配備し、輪島市に派遣しました。また、令和6年度、全国自治体2番目のAI循環式シャワートラックを配備しました。
 令和7年度、急激な米価高騰により、米週3回→週2回、パン週2回→週3回、に変更する苦渋の決断をいたしましたところ、何度も全国的に報道されました。全国自治体唯一の大阪関西万博の海外パビリオン部材再利用移設は、既に読売テレビで報道されています。国の重点支援地方交付金の活用で、経費率の高さや利益誘導等を理由にお米券を配らないことを表明しましたところ、何度も全国的に報道され、多くの市町村が追随しました。
 北陸新幹線で、地下水影響調査中、早期全線開業実現大阪協議会に出席して交野市の実情を訴えたいと求めたところ、出席すら拒まれたことが報道されました。
 先週、鉄道運輸機構から、報道機関同席の下、地下水影響調査の結果の報告を受けました。しかしながら、交野市として、調査不足と考えざるを得ないことから、追加調査の実施を鉄道運輸機構に求めました。
 北陸新幹線は、土被り40メートル以上、トンネル幅員10メートル以上、であり、鉄道運輸機構は、地質構造の第1層と第2層しか通過しないと主張します。しかしながら、ボーリング調査箇所は交野市内1箇所のみで、ボーリング調査箇所数が不足していると考えます。
 鉄道運輸機構は、第2層と第3層との間に難透水層があり、第1層と第2層、第3~5層の間で地下水の影響は受けにくいと主張します。しかし、鉄道運輸機構が示す難透水層の箇所に交野市の過去の調査で、砂の層があるケースもあり、深井戸付近でのボーリング調査をすべきと考えます。
 鉄道運輸機構は、交野市が第3~5層から地下水を取水していると主張しています。しかしながら、交野市の過去の調査で、集水ストレーナーの設置位置や遮水壁の位置からすると、第2層からも取水していると考えており、深井戸付近でのボーリング調査をすべきと考えます。
 地下水の流れで、鉄道運輸機構は、ボーリング調査1か所と地下水位の調査のみで地下水の流れを推測しています。また、当初の予想に反し、第3~5層は、山から川でなく、深井戸に向かって地下水が流れていることも判明しております。地下水の流れの調査が本当に正しいのか疑問であり、ボーリング調査箇所数が不足していると考えます。
 7万7000交野市民の皆様の生活がかかっている以上、屈することなく、交野市の地下水を守って参ります。
 令和8年度、これまで以上に交野市民の皆様の期待を上回る市政運営を展開して参ります。

 

 (2) 組織運営

 令和7年10月末、本市でハラスメントの報道がございました。年度途中でしたが、人事権は市長の専権事項であることから、必要な人事異動を行いました。結果、速やかに第三者調査委員会が設置されました。令和8年1月からは、交野市役所で、肩書の呼称を「さん」にすることを推奨し、言葉遣いについて、丁寧語の使用に統一しました。また、交野市と利害関係のある団体と本市職員との兼任を許可制とする条例改正を行いました。
 職員の評価制度で、現状、上司が部下を評価する制度が構築されております。しかしながら、部下が上司を評価する仕組みも必要であり、その仕組みの導入と異動や評価への反映の検討も併せて行います。

 

 (3) 機構改革

 これまで、縦割行政の弊害を打破すべく、教育委員会をも含めた全庁的な組織機構の統合を段階的に進めて参りました。関連業務や専門人財の集約化、重点施策推進、に間違いなく貢献してきたと考えます。
 令和8年度、健やか部健康増進課を福祉部に移管し、福祉部の名称を「健康福祉部」に変更します。高齢者の心身の多様な課題に対し、介護と医療・保健分野の連携を強化します。また、多職種連携による地域包括ケアシステムの更なる推進を図ります。結果、介護予防等の福祉施策と健康づくりをより一体的に推進いたします。
 健やか部は、令和6年度、「こども家庭センター」を設置しました。令和7年度、放課後児童会等を移管しました。これまで段階的に子育て関連施策の集約化を図って参りました。今般、健康増進課の移管に伴い、健やか部の名称を「こども家庭部」に変更します。
 健康福祉部、こども家庭部、によりまして、両組織の体制が一定固まったと考えます。これに伴い、令和8年度中に、ゆうゆうセンターの執務室レイアウトの大幅変更と、福祉部窓口カウンターの拡張を進めます。それを可能とすべく、ファミリー・サポート・センターと一体で運営している一時預かり事業「星の子ルーム」の移転・拡大を図り、保育ニーズへの対応を行います。

 

 (4) 結び

 令和8年9月、交野市長選挙が執行されます。令和8年9月以降は、その際に交野市民の皆様によって選ばれた市長が市政運営を担います。私は、これまでの施策が残任期でより良い形で実を結ぶよう令和8年度に取組みます。また、改めて民意を仰ぐ必要がある施策は、令和8年度、一旦、立ち止まって、交野市民の皆様の民意を仰ぐべきと考えます。
 人口減少少子高齢化の中、人口増に転じた交野市の更なる発展の継続につながるよう全力で市政運営を担って参ります。


 以上で、新年度の施政方針についての説明といたしまして、議会の皆様、7万7000交野市民の皆様のご理解・ご協力を賜わりますよう心よりお願い申し上げます。

この記事に関するお問い合わせ

秘書政策課 政策企画担当
TEL:072-892-0121

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