○交野市職員の職務上の行為に係る損害賠償請求訴訟に係る弁護士費用の負担に関する規則

平成29年5月2日

規則第17号

(目的)

第1条 この規則は、職員が職務を行うについて故意又は過失によって違法に他人に損害を与えたとして、当該他人が当該職員(職員であった者を含む。)を被告として提起した損害賠償の請求を目的とする訴訟に当該職員が勝訴(一部勝訴を除く。)したこと等が確定した場合において、弁護士又は弁護士法人に支払うべき報酬及び費用(市長が特に認めるものに限る。以下「弁護士費用」という。)の全部又は一部を市が負担することについて、必要な事項を定めることを目的とする。

(定義)

第2条 この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 職員 本市の職員のうち、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する一般職に属する職員及び市長が特に認める職員

(2) 派遣職員 次のいずれかに該当する職員をいう。

 地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の17第1項(同法第292条において準用する場合を含む。)の規定による求めに応じて本市に派遣された職員

 公益的法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律(平成12年法律第50号)第3条第2項に規定する派遣職員

 及びまでに掲げる職員のほか、国又は大阪府の機関等に派遣された職員その他市長が別に定める職員

(3) 損害賠償請求訴訟 職員が職務を行うについて故意又は過失によって違法に他人に損害を与えたとして当該職員(職員であった者を含む。)に対し損害の賠償を求める訴えに係る訴訟をいう。

(4) 対象行為 損害賠償請求訴訟において損害の原因とされた行為をいう。

(5) 公務員賠償責任保険 職員(職員であった者を含む。)が他人から民事訴訟(市の職員としての業務に密接に関連した行為(不作為を含む。)を原因とする損害の賠償を求める訴えに係る訴訟をいう。)を提起された場合に、当該職員に対し弁護士費用又は損害賠償金について保険金が支払われる保険をいう。

(弁護士費用の負担)

第3条 職員及び公益的法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律第10条第2項に規定する退職派遣者その他市長が別に定める者(以下「職員等」という。)が他人から提起された損害賠償請求訴訟(当該職員等が派遣職員であった時にした行為に係るものを除く。)について勝訴(一部勝訴を除く。)したことが確定した場合において、当該職員等に弁護士費用があるときは、市は、その全部又は一部を負担することができる。

2 前項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する場合は、市長が特に認める場合を除き、市は、弁護士費用を負担しない。

(1) 前項に規定する損害賠償請求訴訟に係る対象行為について市を被告として提起された国家賠償法(昭和22年法律第125号)第1条第1項の規定による損害の賠償を求める訴えに係る訴訟(以下「国家賠償請求訴訟」という。)について市が勝訴したことが確定していないとき。

(2) 前項に規定する損害賠償請求訴訟の判決が確定するまでに、当該損害賠償請求訴訟に係る対象行為について市を被告として提起された国家賠償請求訴訟について市が敗訴したことが確定したとき又は和解が成立したとき。

(3) 前項に規定する損害賠償請求訴訟を提起された職員等が弁護士費用の全部について他人から寄附又は給付を受けたとき。

(4) 前項に規定する損害賠償請求訴訟を提起された職員等が弁護士費用の全部について公務員賠償責任保険に係る保険契約に基づく保険金の支払を受けたとき。

3 第1項の規定にかかわらず、市は、弁護士費用のうち次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める部分の額は、負担しない。

(1) 第1項に規定する損害賠償請求訴訟を提起された職員等が弁護士費用の一部について他人から寄附又は給付を受けた場合 当該寄附又は給付に係る部分

(2) 第1項に規定する損害賠償請求訴訟を提起された職員等が弁護士費用の一部について公務員賠償責任保険に係る保険契約に基づく保険金の支払を受けた場合 当該支払に係る部分

4 第1項の規定による弁護士費用の負担は、同項に規定する損害賠償請求訴訟を提起された職員等に対し補助金を交付することにより行う。

5 前項の補助金に関しては、交野市補助金交付規則(昭和48年規則第5号)の規定は適用せず、次条から第9条までに定めるところによる。

(補助金の交付の申請)

第4条 前条第1項に規定する損害賠償請求訴訟を提起された職員等は、前条第4項の補助金の交付を受けようとするときは、弁護士費用補助金交付申請書(様式第1号)を、市長に対し、提出しなければならない。

2 前項の弁護士費用補助金交付申請書には、次の各号に掲げる書類を添付しなければならない。

(1) 第1項の規定による申請に係る損害賠償請求訴訟についての確定判決の判決書又は相手方が提出した訴えの取下げに係る書面の写し

(2) 前条第1項に規定する損害賠償請求訴訟を提起された職員等と弁護士又は弁護士法人との間で締結されたこの項の損害賠償請求訴訟に係る委任契約の契約書の写し

(3) 前号の委任契約に基づき前条第1項に規定する損害賠償請求訴訟を提起された職員等が弁護士又は弁護士法人に対し支払った弁護士費用の領収書の写し

(4) 前3号に掲げるもののほか、市長が必要と認める書類

3 市長は、前条第1項に規定する損害賠償請求訴訟を提起され、第1項の規定による申請をした職員等(以下「申請者」という。)に対し、当該申請に係る損害賠償請求訴訟に関する資料の提出又は説明を求めることができる。

4 市長は、第1項の規定による申請があった場合において必要があると認めるときは、申請者が当該申請に係る損害賠償請求訴訟に係る対象行為をした時の所属の長の職にある者又は当時の状況を良く知る者に対し、当該損害賠償請求訴訟に関する資料の提出又は意見の陳述を求めることができる。

(補助金の交付等の決定及び通知等)

第5条 市長は、補助金を交付すべきかどうか及び交付すべきである場合にはその額が妥当なものであるかどうかを判断するため、交野市職員の職務行為等委員会(以下「委員会」という。)に審査を依頼し、その意見を聴くものとする。

2 市長は、前項の意見を勘案し、補助金を交付するかどうか及び交付する場合にはその額を決定し、速やかに決定の内容を弁護士費用補助金交付通知書(様式第2号)により申請者に通知するものとする。

3 第1項の委員会に関し必要な事項は、別に定める。

(補助金の交付の請求)

第6条 前条の規定により補助金の交付をする旨の決定を受けた申請者(以下「交付決定者」という。)は、当該決定に係る補助金の交付を受けようとするときは、市長に対し、弁護士費用補助金交付請求書(様式第3号)を提出しなければならない。

(補助金の交付の決定の取消し)

第7条 市長は、補助金の交付の決定をした後、交付決定者に係る第3条第1項に規定する損害賠償請求訴訟に係る対象行為について市を被告として提起された国家賠償請求訴訟について市が敗訴したことが確定したとき又は和解が成立したときは、当該補助金の交付の決定の全部又は一部を取り消すことができる。

2 市長は、交付決定者が補助金の交付の決定を受けた後、次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、当該補助金の交付の決定の全部又は一部を取り消すものとする。

(1) 弁護士費用補助金交付申請書又はその添付書類に虚偽の記載をしたことが判明したとき。

(2) 前号に掲げるもののほか、市長が当該補助金の交付の決定を取り消す必要があると認めたとき。

(補助金の返還)

第8条 市長は、補助金の交付の決定を取り消した場合において、既に補助金が交付されているときは、期限を定めて、その返還を命ずるものとする。

2 市長は、前項の返還の命令に係る補助金の交付の決定の取消しが前条第1項の規定によるものである場合において、やむを得ない事情があると認めるときは、前項の規定により補助金の返還を命じられた者(以下「返還義務者」という。)の申請により返還の期限を延長するものとする。

3 返還義務者は、前項の申請をしようとする場合には、申請の内容を記載した書面に、当該補助金をその返還の期限までに返還することができない理由その他参考となるべき事項を記載した書類を添えて、市長に提出しなければならない。

(委任)

第9条 この規則に定めるもののほか、職員の職務上の行為に係る損害賠償請求訴訟に係る弁護士費用の負担に関し必要な事項は、市長が別に定める。

この規則は、公布の日から施行する。

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交野市職員の職務上の行為に係る損害賠償請求訴訟に係る弁護士費用の負担に関する規則

平成29年5月2日 規則第17号

(平成29年5月2日施行)